第三回定例議会  終了しました

2008.10.15

  約一ヶ月におよぶ第三回定例区議会が終了しました。大田区の2007年度一般会計決算額は2262億1485万458円と過去最高額です。そのうち歳入歳出差引残額は116億932万5844円、そして財政基金繰入額が58億289万4000円です。サブプライムローンに端を発した金融危機を見るまでもなく、今後区政においても大変厳しい運営が余儀なくされると予測されるなかの基金は勿論必要ですが、経費削減をあまりにも強めることで区民サービスが充分なされないことは問題と考え、討論を行いました。以下に要旨を掲載いたします。

 大田区議会緑の党は、ただいま上程されました第68号議案2007年度大田区一般会計歳入歳出決算、第70号議案 国民健康保険事業特別会計決算、第72号議案 介護保険特別会計決算に反対の立場から討論を行います。
先行き不透明な時代を目前にし、大田区は今後予想される厳しい時代に備えていることを一面では評価いたしますが、不用額101億円余と行き過ぎたサービス抑制の結果であり反対します。
 
まず、指定管理者制度、職員配置についてです。
大田区の指定管理者制度は、区全体のビジョンが不明確です。制度の実施については各部局の特性や事業内容によりいささかの違いは認めるものですが、指定を受けた施設の利用者や事業者が安心して政策を実現できる内容となっておりません。
この間、介護保険や福祉の分野が次々と委託や指定管理に移行し、高齢者や障害者の置かれた実態を大田区職員が把握することが困難になり、自治体の政策形成に影響を与えております。少子高齢化のように社会的弱者の方が増える時代では、いかに地域力を活用するといえど小さな自治体では住民サービスが行き届かない不安があります。職員数も年々減少しており、国の制度改正が次々と行われる福祉などの分野では、制度改正に日常業務が追われ職員負担が増え、住民サービスが充分とはいえません。また建築やまちづくりなど専門職が不足しており、区全体のまちづくり政策実現のため新たに採用すべきです。非常勤職員や臨時職員の処遇が改善されたことはおおいに評価いたしますが、職員が元気で仕事をこなせる職場環境をつくらなければ区民サービスは低下します。行き過ぎた事務事業適正化は見直すべきです。
 続いて、社会保障・福祉についてです
東京都後期高齢者医療広域連合の発足のため運営経費が支出されましたが、75歳で区切ること、所得のない方からも徴収するなど問題が噴出しております。また、国の朝令暮改ともいうべき制度変更が利用者への不安、自治体の混乱も招いております。制度を見直すべきです。
 障害者自立支援法では、応益負担や日割り給付など、障害者の生活に厳しい制度が導入されました。特に、障害者の地域生活支援が立ち遅れ、安心して地域で生活を続けられる基盤整備など制度全体の見直しを行うべきです。
 国民健康保険事業特別会計については、保険料率の改定により利用者や自治体の負担が増えておりますが、本来、国庫負担を減らした国にこそ負担を求めるべきです。 
 介護保険特別会計では、介護予防事業費が執行率56.6%と充分に機能しているとはいえません。本来最も必要とされる予防給付の充実など、介護保険制度の改正に向けて国に毅然と見直しの意見を上げるべきです。
 
 
 
産業では、今年度、無利子融資を実施したもののサブプライムローンの影響を受け、受注の落ち込みに悲鳴を上げており、予測される企業への貸し渋りを前にもっと充実すべきです。

続いてまちづくりについてです。
住民が住み続けたいまちこそ観光の賑わいを見せるといわれておりますが、蒲蒲線はその方向でしょうか。蒲蒲線は、空港までの通過駅が多く、商店街が活性化するとは考えられません。JR蒲田と京急蒲田を周遊するシンプルな交通システムで充分であり、勇気を持って政策の見直しを行うべきです。
羽田空港については、第4滑走路の建設において、かつて私が指摘したように、杜撰な環境影響評価であったため、多摩川の河口域に位置する低層において、魚介類の生息が困難と考えられる溶存酸素濃度が低い貧酸素の状況が観測され始めております。国土交通省は細心の注意を払って工事を進めていきたいとしておりますが、大田区は貴重な多摩川河口域の自然を損なわないよう再生と保存を強く求めるべきです。また、跡地については安易な土地購入であってはならず、まず東京都に強い態度で臨むべきです。
 清掃事業については、環境への負荷を減らす意味からも、区長会において資源回収の23区共通ルールを増やし、廃プラスチックの焼却量を減らすべきです。また、23区区長会が決定した清掃工場運転委託は、見直すべきです。区派遣職員が数年で各区へ戻ってしまい工場運転技術力が継承できずません。 
最後に、教育についてです。
区立幼稚園を廃止するかわりに設立された幼児教育センターの機能しておらず、幼児教育の未来は大変厳しいに直面しております。もともと私立幼稚園はその建学の精神、独自性が利用者に評価されているのであり、教育委員会の私立幼稚園への指導という権限はありません。たった一園でも区立幼稚園が存続していれば、幼児教育センターの機能は発揮できたと考えます。また、区立幼稚園は親の相談も日常的に受け止め、まさに幼児教育センターの役割を果たしておりました。区立が全廃になることは、私立幼稚園にも決していい影響を与えず、今後大田区の子どもたちの幼児期の育ちを支えるため、区立幼稚園職員の力を活かし、区全体の実態調査を行うべきです。そして、認定子ども園の設置など、働き方が多様な時代への備えとすべきです。
以上、区民が安心して暮らせる大田区政を求め、私の反対討論といたします。
 
 
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大田区基本構想策定

2008.10.15

 大田区は天野区長以来、実に25年ぶりに基本構想を策定することになり、野呂恵子は区民公募委員の方々なども含めた議論の末の大田区基本構想に賛成いたしました。これから基本計画に具体的な政策が置きこまれてまいります。その計画が大変重要です。多くの区民の皆様に基本構想の内容を知っていただき、計画に反映させ安心して暮らせるまちをめざしてまいりたいと考えております。

最終日の議会で行った賛成討論の要旨を掲載いたします。

 

大田区議会緑の党は、第88号議案大田区基本構想について賛成の立場から討論を行います。
この度の基本構想では、行政よりも区民の果たす役割に重きが置かれていると感じる面も多々ありましたが、何よりも公募区民の方々の参画、そして、4回にもおよぶ各地域での区民との意見交換会など、審議会委員の言葉を借りれば「他の 自治体よりも開かれた、いわば大田区方式」ともいうべき住民参加の流れを作ったことを重く受け止め賛成といたします。その上で意見を述べさせていただきます。
昭和57年、天野区政で策定された基本構想には、自治体の憲法として、大田区が区民の人間性の尊重、平和・基本的人権を大切にすることを基本理念に明記し、各分野を網羅した具体的目標がきめ細かく掲げられておりました。
今、変化に富む時代を区民が安心して生活するためには、松原区長の掲げる地域力という言葉に内包される意味が大変重要だと考えます。この度の基本構想には、大田区が説明責任を徹底しと区政情報の発信を行うと明記され、それが果たされる時、自ずと区民、地域が信頼を寄せ、対等な関係でまちづくりに参加し、地域力になっていくと考えます。そこから基本理念に掲げた「人と人とのつながりが、優しいまち」が作られていくのではないでしょうか。全ての理念は人づくり、人を育てるためにあり、その区民一人ひとりがやがてまちの将来を支えると考えます。その意味で、人間形成の基礎となる幼児教育について、もっと踏み込み個別目標に明記していただきたかったと考えますが、今後の計画にはより具体的に盛り込まれますよう要望いたします。
3つの部会そして全体会の議事録もすべて拝見いたしましたが、各委員の々な意見を網羅することがいささか困難なほどであったように感じられました。中には基本計画に踏み込んだと思われる内容もあり、今後計画に反映させる努力をしていただきたいと考えます。
 そして、これは議会の課題ではありますが、25年前の基本構想策定では26名からなる区議会委員による特別委員会が設置され議論されましたが、この度は審議会の委員と重複している委員が3名もいる総務財政委員会に付託され、その上、大変短い時間で審議されましたことはいささか残念であり、一人会派も含めたより多くの議員による議論にしていただきたかったと申し添えておきます。
急激に進む少子高齢化と先行き不透明な経済に左右される時代の20年後は、変化と予断を許さない時代です。
だからこそ20年後の大田区をつくる新たな基本構想は、その実現に向けての具体的な取り組みが何よりも大切であり、基本計画はまさに区民の安心の道標になるよう求め私の賛成討論といたします。
 

 

 

 

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