第3回定例区議会一般会計決算の認定にに反対

2009.10.26

 10月14日、第3回定例区議会が終了しました。

今回の議会は2008年度の決算議会でした。年2回しか質問することができないので、今回、一般質問はできませんでした。

 最終日、2008年度一般会計歳入歳出決算、第81号議案、国民健康保険事業特別会計、第83号議案、後期高齢者医療特別会計の認定に反対の立場から討論を行いました。

かつて、「区長の予算は区民のために良いことが前提だ」ということを教えていただいたので、評価できる事業は敢えて述べず、反対理由を何点か述べました。概要を記します。

 まず、一般会計について。
 日本は小泉構造改革の影響で、かつてない厳しい経済危機に直面し、失業者359万人、非正規労働者1890万人、共働き世帯の増加による待機児25000人、そして母子家庭では仕事を2つかけもちしても貧困が解消されないなど悲痛な状況が続いています。
 大田区でも、母子世帯の子育てや、育児休業を終えて預ける保育園がない世帯、失業による生活保護受給、仕事がない町工場の資金繰りなど、今までと比較にならないほど多くの相談・生活支援等の申し込みに、職員も不況の深刻さと向き合う日々です。
 それらは、義務的経費に占める扶助費の割合が19年度の約497億円から20年度には515億円に急増していることを見ても一目瞭然であり、対応が求められる多くの課題や仕事が圧倒的に増えている部署があります。
 しかし、人件費は19年度483億円から、20年度462億円と抑制され、逆に職員一人あたりの仕事量が増え続けている一方で、管理職の兼任・担当などが増えている組織のあり方は再検討すべきです。
 特に係長は各課の要ですが、人材白書にもあるように若年層からの係長受験率が減少傾向にあり、係長職である保育園園長任用の見直しが迫られ、次を担う確かな人材育成と希望の持てる職場作りが急務です。不況の時こそ、自治体の職員が区民を支える気概が必要と考えるからです。
 保育園や児童館数が23区でも多い大田区には、保育や児童指導などの職員割合が高く、職員1名あたりの区民数を151人から、23区平均の138人に一律に近づける事務事業適正化は、区の実態にあっているとは言えません。児童館や保育園建設・図書館建設を他区よりも推進してきた大田区には、それだけ大田区の特性や良さがあったはずです。しかも20年度末、4760人の職員数のうち、今後10年間で2000名を超える退職者がでるのです。30代前半までが極めて少なく、このままでは幹部の不足も目にみえています。不況で民間が新規採用を控えている今、就職難に遭遇している優秀な人材がたくさんいる今こそ、新たな職員定数計画を定め、不況対策ともすべきです。
 特に、生活保護世帯の急増に対応するケースワーカーの不足は深刻です。非保護世帯の自立支援や子どもの貧困の解決は差し迫った問題です。非常勤職員ではなく正規職員で対応すべきです。
 また、行政と議会がともにこの困難を乗り越えるためには、政策決定に関わる情報公開をもっと進めるべきです。23区では、庁内会議の内容を広報している区がどんどん増え、情報を共有しています。大田区も取り組むべきです。
 
 続いて不要な開発の見直しについて。
 国際化の名のもと新空港線「蒲蒲線」を推進したいと区長は述べておられますが、輸送人員3万3千人、累積資金収支黒字転換年が37年と大幅に下方修正され、区内の多くの駅が通過駅となる蒲蒲線は、見通しのある事業とは言えず、そのあり方を再検討すべきです。前原大臣の、羽田空港をハブ空港にという発表が一躍世論をにぎわせ、地元大田区に有利なよう見えていますが、成田空港の歴史的経緯や、飛行ルートの問題、新たな埋立て、かつて羽田から成田へ拠点を移動させられた欧米の反対や、成田と羽田で中心拠点を住み分けている航空会社の思惑など、そう簡単ではありません。
 ましてや区は、まったなしの施設改修を控えています。2009年度から10年にわたる施設改修の経費だけでも1487億9000万円と試算され、30%を公共施設整備基金で賄うとしても一般財源から10年間で688億5000万円、起債総額と合わせて1187億円余が今後10年間の区の持ち出しと言われる、予断の許されない運営が求められているとき、最優先事業以外の開発は見直し、蒲田と蒲田を結ぶ交通は巨額な経費を要する蒲蒲線にこだわるべきではありません。
 関連する入札には、職員すべてに地方公務員法第6節服務規程を徹底し、野田市が9月30日に全国で始めて制定した、入札事業者に適正な雇用のあり方などを規定する公契約条例を制定すべきです。

 続いて、障害者自立支援法など社会保障の問題です。
 本来、自己決定による自立とは、「自らの意思に基づいて本人らしい生き方を選択する」ものですが、障害者自立支援法が応能負担ではなく応益負担としたことは、「障害者に制限付き自己決定」を強いていることです。定額給付金では所得制限を設けず高額所得者にさえ給付を行ったのに、障害者権利条約を批准した日本で、障害者には応益負担を強いて社会参加を支えない制度は、早急に見直すべきです。
 また、高齢者対策では、低所得者で要介護高齢者の施設整備が遅れ、大田区に無届老人ホームに該当する施設が一番多い現状は残念なことであり、早急に解決すべきです。
 今、社会保障の保険化が次々進められ、最後は保育制度と言われています。待機児解消のため、なし崩し的に保育園の規制が取り払われていく方向が示されていますが、保育環境が損なわれていくことがないよう強く求めます。
 
 最後に、教育について。
 学力テストは中止すべきです。その予算は、各学校がそれぞれの課題に取り組める予算としたほうがずっと学校支援になります。学力テストで測れないもの、個々の子どもの能力を育てることに教育の意義があります。また、学力テストの結果を受けて補習が行われていますがやめるべきです。子ども時代の育ちを、学力に重点を置きすぎることこそ心の成長を阻害します。どうか、大田の子どもたちをのんびり、心たおやかに育てる教育委員会であっていただきたい。
 
 国民健康保険特別会計は、上限を一気に6万円も引き上げたあまりにも無謀な保険料改正でした。国の国庫負担割合を減らし、自治体の一般会計からの持ち出しで運営される国保会計の制度そのものが見直されるべきです。
 後期高齢者医療特別会計では、制度発足から激変緩和、軽減措置、そして財政不足分は自治体の一般会計からの繰り入れと、法律そのものに無理がありました。しかも逆進性が強く、医療費が高くなると保険料に反映され、医療抑制の方向にも働きます。しかも、介護保険料とともに年金から天引きされ、これ以上高齢者に負担を求めることは限界です。また、広域連合規約には情報公開も市町村議会への報告義務も規定されておらず、廃止すべきです。
 
 介護保険特別会計について要望。
 今後、介護保険は、介護と医療の棲み分けをしていかなければ介護保険料の大幅引き上げにつながり、高齢者はもはや負担しきれなくなります。訪問看護などは医療の給付に戻すよう新たな制度変更が必要であり、自治体から声を上げて欲しいと考えます。2011年には、介護報酬引き上げに伴う保険料の値上げ分を公費で賄う措置がゼロになり、続く2012年の第5期改訂時には3%の引き上げ分が保険料引き上げに直結することがわかっているのですから、現場と関わる自治体から国に制度の抜本的な見直しを要望の声を届けるべきです。
 失業や貧困など、多くの課題からどのように立ち上がっていくか、日本全体が問われておりますが、先日ある中小企業の方から「緊急経営強化資金に助けられた」という声を聞き、区議会での政策決定、役所の事業執行の重さを感じました。

議会と行政、理事者は、いつどんなときにも、共に区民の幸せを第一に建設的な議論を重ね、よりよい政策を実行する責務があることを忘れることなく、より区民の利益に資するための反対討論であることを述べ私の討論を終わりました。

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議場に日の丸とは・・・・

2009.10.26

 9月30日、第3回定例区議会で提出された陳情は「議場に日の丸を」という内容でした。私は、幾つかの理由から反対しました。

 1999年8月13日に公布・施行されましたが、そこに至る国会での発言を思い出してほしいのです。

1.総理大臣「政府としては、今回の法制化に当たり、国旗の掲揚等に関し義務付けを行うことは考えておらず、したがって、国民の生活に何らの影響や変化が生ずることとはならないと」と述べたこと。

2.内閣官房長官「それぞれ人によって、式典等においてこれを、起立する自由もあれば、また起立しない自由もあろうかと思うわけでございますし、また、斉唱する自由もあれば斉唱しない自由もあろうかと思うわけでございまして、この法制化はそれを画一的にしようというわけではございません」と述べていたこと

結局、「憲法第19条思想及び良心の自由」に抵触するため、国旗・国歌に対する尊重規定を明文化することはできなかったのです。

つまり、国旗は日章旗とする、国歌は君が代とするとの規定のみが法制化されたのです。

 日の丸は、戦前の植民地支配や第二次世界大戦等を経験した人々に重い記憶を残してきたため、賛成派と反対派を二分する、きわめて政治的な問題を内包しています。
 しかし、東京都教育委員会のように、2003年10月23日通達以後、一方的に400人を超える教師を処分してきた行為を続けている行政もあります。
裁判では、「強制してまで斉唱させることは少数者の思想・良心の自由を侵害し、行き過ぎた措置であり、本件通達及びこれに基づく各校長の原告ら教職員に対する職務命令は違法である」と判決を言い渡しました
 今なお、国民のなかには、宗教上の理由や、民族の違い、戦争体験の記憶など様々な思いが渦巻く日の丸。

 大田区議会の議場は、さまざまな民意や意見を忌憚なく述べ合う場所。

 有権者から付託を受けた区議会議員が議論し議決する議場。

 そして様々な市民が傍聴する議場なのです。
 そこに一方の一定の価値観を持ち込むべきではないのです。
 もし掲揚するとするなら、まず、大田区の旗。残念な採決でした。

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大田区コミュニティバス「たまちゃんバス」 開業しました

2009.10.16

 秋晴れの10月10日、大田区初のコミュニテイバスの運行記念が行われました。

 多摩川沿いのマンション地域の一角に設けられたバス停の目印には、地元の矢口西小学校4年生の児童が描いた水色のかわいいあざらし・その名も「たまちゃん」の絵。

  さて、初日、私も乗せていただきましたが、一緒に乗っていた地域の方々が、とうとう実行されたと万感の思いだったのが印象に。また、道すがら、「どうしてここをバスが走っているの?」とでも言いたげな驚きと共にバスに見入る方や、「たまちゃんバスだ」と手を振り歓声をあげる子どもたちに誘われるように、思わずバスから手を振る方もおいでになりました。

 地域の代表の方々などが、何度も話し合い、ルートや運賃などを決めて、ようやく矢口・丸子地域に開業したコミュニティバスです。

 さて、13日には、「平日の様子を見てみようと」と思いたち、4時頃に一周してきました。病院への往復に便利だからと利用している高齢者や、子ども連れの親子や、スーパーで買い物帰りのご婦人などが乗ってきました。丁度、隣合わせた方から意見を伺うことができ、今後の改善に生かしていきたいと思いました。

 どうぞ、バスに乗った感想など、みなさんの意見をお寄せ下さい。

運転手さんと記念の写真を  

 

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