「政務活動費」への条例改正に反対しました

2013.02.21

今日から議会が始まりました。
本日は、松原区長の施政方針演説と横川教育委員会委員長の所信表明が行われました。

さて、審議に付された議案は
委員会提出第1号議案と2号議案ですが、私は1号議案「大田区議会における政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例」に反対いたしました。

 この度の地方自治法の一部改正は、政務調査費の弾力的運用を求める全国都道府県議会議長会などの要請を受け、昨年8月、わずか3時間で十分な審議もせず議決されたものです。

政務調査費については全国市民オンブズマン連絡会議が「議員の第二給与」と化している危惧から、使途を調査し、住民監査請求や住民訴訟をして不適当な支出であると返還を命じられた議員も多く、より透明性が求められてきました。

住民訴訟の争点は、支出が地方自治法で定める「議員の調査研究に資する支出にあたるか、当たらないのか」だったにもかかわらず、この度の改正で「その他の活動」を加えることにより、政務調査の範囲を超えた使途など、裁判所で違法とされた不適当な支出や不透明さが免罪される危険性があると指摘されています。

それゆえ、この度の条例改正については「政務調査費」という文言を「政務活動費」と改正しただけの議会もありました。

また「政務活動費あり方検討会」を設置して広く市民からパブリックコメントを燃えとめた議会もあり、23区では北区議会、また、福岡県議会や千葉県議会、大分県議会など様々な自治体で実施しています。

私がまだ一期目のとき、大田区議会でも一人会派も含め政務調査費のあり方検討委員会を立ち上げ、一円以上の領収書の添付や政務調査の使途について議論を重ね条例に反映させた時代もありました。

しかしこの度、これほどの改正内容にも関わらず議会運営委員会での議論とし、検討委員会が設置されなかったことは残念ですし、私たち一人会派・二人会派はわずか10分の時間で公述の機会を与えられただけでした。

昨年10月19日、全国市議会議長会から提出された政務活動費条例の素案に対し、特別区議会議長会会長である高瀬議長に意見書を提出させていただき、条例案についても添付させていただきましたが、この度の条例第14条に議長の下に「大田区議会政務活動費審査会」の設置を新たに加えるなど改善された点があり、この点は評価できますが、やはり使途が政務調査以外にも拡大されるようなことがあってはならないと考えます。 

条例第1条「趣旨」に「その他の活動」を付加していますが、このあいまいな文言は削除すべきです。

第8条はこれまで「政務調査費の使途」として、「会派は、政務調査費を別に定める使途基準に従って使用するものとし、区政に関する調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならない。」と規定されていたのですが、これを「政務活動費をあてることができる経費の範囲」とし、その内容を「政務活動費は、会派が行う調査研究、研修、広報、広聴、住民相談、要請、陳情、各種会議への参加等区政の課題及び区民の意思を把握し、区政に反映させる活動その他住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費に対して交付する」と大幅に拡大した点は問題です。

これは、政務調査の範囲を超えて、会派活動及び議員活動のすべてを使用対象にすることとなるおそれがあるからです。

また、政務活動費は、別表で定める政務活動に要する経費に充てることができるものとすると規定していますが、大田区議会ではこれまでも会議を伴う食糧費は、一人一回5000円を上限とすることや、区政にかかわる諸団体が主催する会合の会費の支出は、一人1回1万円を上限とすると別表で規程し、新年会などにおいて区民と区政の話をすれば支出ができるとされ、このような支出に反対してきましたが改善されてきませんでした。

この度の地方自治法改正では、100条第16項において「支出の透明性」を規定した点を重く受け止めれば、区民に条例改正案の意見を求め、条例第13条に「透明性の確保」を規定するだけではなく、ホームページで公表するなどしていかなければなりません。

特に地方自治法改正では「付帯決議の3」を付け加え「政務調査費制度の見直しについては、議員活動の活性化を図るためにこれを行うものであることを踏まえ、その運用につき国民の批判を招くことのないよう、改正趣旨の周知徹底と併せ、使途の透明性の向上が図られるよう、特段の配慮を行うこと。」とあるように、使途基準については、具体的でなければならず、各自治体の市民・区民から意見を求めることを明記していると私は解釈しました。

 国においても地方においても財政の厳しさが指摘され、憲法で保障されたセイフティネットの生活保護費まで削減しようという今日、私たち議員が一か月23万円という莫大な調査費の使途をより透明性のもった内容とするためにも、今回の条例改正は政務活動費という文言の改正にとどめるべきであり、広く区民のパブリックコメントを求め大田区議会にふさわしい条例改正とすべきであることを述べ反対しました。

地方自治法の一部を改正する法律が平成25年3月1日に施行されることに伴い、全国の地方議会で条例改正が行われていますが、その取り組みや条例の中身は様々です。
地方分権の時代に議会がどうあるべきか。議会改革が区民の幸せにつながるよう私も意見を述べていきたい。


節分は過ぎましたが、セツブンソウの可憐な花を!

 

 

 

 

 

       

 

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区政報告会を開催しました

2013.02.14

2月11日、区政報告会を開催しました。

昨年の大田議会の報告と、2013年度政府予算案の生活保護費の削減についてお話しました。

政府は生活保護の生活扶助基準を3年間で総額670億円削減を決定しましたが、削減幅は平均6.5%(最大10%)で、この基準引き下げによって受給額が減る世帯は96%にも上るといわれています。一方で20兆円規模の緊急経済対策、公共事業等による財政出動を提案しているが、その公共事業とはどのようなものなのでしょうか。
これらが国民の生活に与える影響をどのように政府は考えているのでしょうか。

3年間で総額670億円の削減のうち、社会保障審議会生活保護基準部会における検証結果を踏まえた年齢・世帯人員・地域差による影響調整による削減はわずか90億円なのです。削減額の9割近くはデフレで物価が安いことを理由に見直しを提案しているものです。部会の報告と政府予算で、こんなにも削減額が乖離したのはなぜでしょう。

第一、物価の下落率が大きいものは、教養・娯楽などいわゆるぜいたく品であり、生活費や、水道光熱費は上昇しているのです。

食料 水道・光熱費 家具等 被服・履物 教養娯楽
2004(H16)     97.7    93.3    114.2     99.5     108.8
2008(H20)    100.1     100.1    107.1    102.1     104.3
2011(H23)     99.6     103.3     94.4     99.7      96
2012(H24)     99.7     107.3     91.7     99.7      94.5

 

今回、  夫婦と子2人の世帯(同上)で22.2万円から20.2万円に2万円も減少することが想定されていますが、子どもが多い世帯の減少額が大きく、子育て世帯には厳しくなります。

更に、「生活保護基準」が最低賃金や就学援助、地方税非課税などの基準となっているため、非課税の対象にならない世帯や就学援助を受けられない世帯がでるなど、より多くの国民へ影響するのです。

今日本で求められていることはまず「仕事があり、安心して生活できるよう最低賃金も引き上げられるなど改善すること」ではないのでしょうか。アベノミクスの恩恵が果たして大田区内の町工場にもたらされているのか。「町工場には全く影響がないよ」と言い切った町工場の社長。

一円の円安でトヨタ自動車は400億円も増収だそうですが、それなら賃金を上げてほしいものです。でもふた言目には「国際競争力のためにはお金がいる・・・」と。内部留保金は、一生懸命働いた社員が作ったのだから、給与に反映させるべきです。

賃金があがるからこそ消費に回ります。その循環のシステムが壊れていては、商店街もさびしくなる一方です。
政府や自治体のこれからの仕事は、行き過ぎた箱もの優先の公共事業にはもう終わりを告げることです。

生活保護は最後のセイフティネットですが、それは、国民生活全般に影響を与えるからこそ考えられた制度です。

非正規雇用の若者が増加している日本で、若者に職を!
そのためには、行き過ぎた公務員削減もその一員となっていることを痛感します。
若者が働く喜びを実感できる社会にこそ未来があるのです。

 


 

 

 

 

 

 

 



 

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「安全第一の事業をすすめるため清掃工場の委託中止を求める要望書」23区議員有志で提出

2013.02.14

2月14日、清掃一組へ要望書を提出しました。

23区の清掃工場は全国トップレベルの技術を持ち、清掃工場を稼働させてきた歴史があります。
しかし、現在では委託が相次ぎ、技術力をどのように継承するか問われています。

1月10日、定期補修工事中の新江東清掃工場でプラントメーカー・㈱)タクマの下請け会社、矢吹炉研(㈱)の従業員の方が炉内清掃で亡くなるという痛ましい事故が起きました。炉内清掃中はスクリューコンベヤを停止していると思っていましたが、新江東工場では稼働させていたそうです。「安全対策はどうなっていたのか」「二人一組で仕事をしていたのか」など疑問は尽きません。

清掃一組は23区で設立し分担金を拠出し維持されてきましたが、その方針は区長会で決められてきました。清掃事業がもっと区民に身近な存在となるためには、情報公開がなされ、区民が共有できる仕組みが必要です。

こうした経緯を踏まえ、23区の議員有志で下記の要望書を提出いたしました。

 

特別区長会 会長  東京二十三区清掃一部事務組合 管理者 西川太一郎 様           

安全第一の事業をすすめるため清掃工場の委託中止を求める要望書               

1月にまた、新江東清掃工場で死亡事故が起きました。清掃事業の区移管後、清掃工場での事故で7名もの作業員の尊い命が失われています。このような事故が繰り返されることに、私たちは怒りと不安を禁じ得ません。

この間、相次ぐ水銀混入による炉の停止事故も発生し、約3億円の損害が生じました。再発防止には各区と連携し清掃工場の現場で熟練職員が厳しい監視・指導を行うことが不可欠ですが、清掃一組は本年4月から「受付計量業務」のプラントメーカー委託を決めました。異物混入の未然防止が大きな課題な中、この部署の委託は清掃工場の安全な運転を脅かしかねません。

また、安全な操業環境確保のため、「新規開設の清掃工場については運転管理業務を含めて直営で行う」とした2010年度の決定を覆し、「来年度に竣工予定の新大田清掃工場の運転管理業務を委託する」との驚くべき提案が行われました。安全で安定した操業を軽視した提案であり、これを認めることはできません。

震災後の被災地仙台市では、直営工場が震災がれき処理に果たした役割が高く評価されました。特別区はこうした事実を検証し、直営工場を再評価すべきです。

私たちは、特別区の清掃事業が大都市東京の都市衛生に貢献した質の高い業務を維持し、二度と死亡事故を繰り返すことなく、清掃工場の安全な操業をはかるため、職員の技術を一層向上させることを強く願っています。

日本が誇る技術者集団である特別区清掃一部事務組合こそ、この役割を果たすことが出来ると考え、これ以上の委託の中止など、以下4点を要望します。

1. 全ての工場の受付計量業務のプラントメーカーへの委託の中止。

2. 新大田清掃工場の委託の中止。

3. さらなる委託を行わないために必要な職員の採用。

4. 2013年1月10日新江東清掃工場における死亡事故の原因究明と再発防止策の徹底と

これに関わる情報公開。                   以 上

2013年2月14日        特別区の政策を調査・研究する会

 

 

【清掃事業区移管後の経過と問題点】

 

改正地方自治法が施行された2000年、特別区は清掃事業の区移管を行い、基礎的自治体へと踏み出しました。

そもそも清掃事業は広域性が強く、その上、効率性や経済性を踏まえれば一区で完結できる事業ではないことが明らかでしたが、自治権拡充の名の元で、都区財政調整配分割合52%に加え、清掃事業に係る経費745億円が措置され、区移管が進められました。

当初、清掃協議会で行っていた一般廃棄物処理業の許可事務について、2004年8月、特別区長会は「清掃協議会で経過的に処理している事務については、本来的には基礎的自治体の業務であるとの認識を持ち、各区が直接処理する方向で検討をすすめること」と助役会に下命し、2006年、収集職員の区への身分切り替えと同時に、清掃協議会が担っていた一般廃棄物処理業の許可事務が各区事務となり、清掃事業区移管は終了しました。

しかし、昨年再び許可事務を清掃協議会の事務に一元化し、当初の区移管の意義は薄れることになりました。

一方、清掃工場については2003年11月、「当分の間、清掃一組による共同処理とする」とし、その後、「清掃一組の抜本的改革、工場運営のアウトソーシング」が進められてきました。「15年間で15工場の運転管理業務委託」という目標は職員の3割削減をともない、厳しい状況の中で様々な課題が生じました。

何よりも問題なことは、区移管後に清掃工場の作業に関わる事故によって、これまでに7名もの作業員の方の尊い命が失われたことです。

清掃工場ではこの間、相次ぐ水銀混入による炉の停止、補修など、経費も含めて約3億円の損害を生じてきました。これらを未然に防ぐためには、各区が不適正ごみ搬入事業者への指導や事業所への立ち入り検査などの力量を高めなければなりません。とりわけ清掃工場の現場においては、ごみの入口での受付計量業務によって不適正ごみの搬入を食い止めるため、職務に習熟したベテラン職員による厳しい監視力がますます不可欠なものとなります。

ところが清掃一組は、2013年4月から、灰溶融炉を持つ6工場の「受付計量業務」をプラントメーカーに委託する事を決め、2015年度からその他の全ての工場の受付計量業務委託を決めてしまいました。これまでは、この部署でマニフェスト伝票をチェックし、ごみの不適正な積み替えがないかなど、熟練職員が見抜いてきました。搬入指導業務は「ごみを入れさせないことができる」権力行政事務であり、区と一体となって不適正ごみの搬入を止めるために持込み業者を指導する役割を持つこの部署の委託は、清掃工場の安全な運転を脅かすものです。

また、「新規開設する清掃工場は、安定稼働の確保及び新技術の習得を図るため、運転管理業務を含め直営による運営とする」との2010年度決定を覆して、2014年度に竣工予定の新大田清掃工場の運転管理業務を委託するとの驚くべき提案が行われました。新規清掃工場は様々なトラブルが発生することが常であり、安定稼働に至るまでには熟練職員による技術力が必須です。

瑕疵担保期間に不具合を発見できればプラントメーカーに無料で補修させることができますが、期間内に発見できなければ莫大な経費を要します。新規工場での不具合箇所は数百件にも及ぶと言われており、瑕疵担保期間の性能の確認によって、その後の安全安心が決まると言っても過言ではありません。発注者が、新規清掃工場の性能確認を直営で行わずに民間委託すれば、大きなリスクをともないます。運転管理業務委託は安全な操業を軽視した提案であり、認めることはできません。

清掃一組は新たに「国際協力室」を立ち上げ、「ごみ焼却技術をアジアへ輸出する」としています。直営の職員が減少し、技術の継承が困難な中で、技術輸出をすすめることには矛盾があると考えます。

さらに震災後の被災地では、直営工場が震災がれき処理に果たした役割が高く評価されました。特別区はこうした事実を検証し、直営工場を再評価する必要があります。

日本の都市の衛生は、諸外国とは比較にならないほど守られてきました。半世紀にわたる自治権拡充の歴史をしっかりと踏まえ、特別区の清掃事業が果たしてきた役割を振り返るとき、巨大な化学工場である清掃工場の安全操業のために職員の技術を高めることこそ、あるべき姿ではないでしょうか。

日本が誇る技術者集団である特別区清掃一部事務組合がこの役割を果たし続けることが必要であると考え、これ以上の委託の中止を求めるものです。

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