公務員の退職金を大幅削減!反対しました

2013.03.11

衆議院が解散された昨年11月16日、政府・民主党は「退職手当と年金をあわせた退職給付が民間企業の平均より403万円高い」として国家公務員の退職手当削減法を衆議院ではわずか1時間、参議院ではわずか45分の審議で、自民・民主・公明3党の賛成により強行採決してしまいました。 消費税増税の国民の怒りを公務員の退職金、給与削減で矛先をずらそうとしたようですが、そもそも民間がずっと賃金を据え置いたことに問題があるのではないでしょうか。 そして、今年1月、地方公務員に対しても同様の処置をしたいがため、2013年度予算案で地方交付税を6000億円も圧縮が示されたのです。自治体は条例によって議決のため、先手を打って地方交付税を圧縮するなど本当にひどいやり方です。これによって国家公務員と地方公務員、その家族も含めれば数百万人の生活設計に重大な影響を与え、ひいては民間の方々にも影響を及ぼし、益々消費を冷え込ませます。 大田区の退職金カット割合は、行政職では2級職で最高17.6%から部長級で8.2%。その影響額は部長級で267万円の削減。業務職では平均11.8%、現業職では12.2%。清掃では10.1%カットとあまりにひどい内容です。 しかも、通常でもポイント制が導入されていますが、今回更に上級管理職ほど多くポイント付加の調整が行われています。 40年近く懸命に仕事をして、退職を目前とした方々から若い世代の方々までそれぞれに人生設計があり、住宅ローンがあり、教育費の負担があり、それらはいかに給与が下がってきたとはいえ、退職金をここまで一気にカットするなど思いもよらないことと思います。 そして何よりも、東日本大震災というあの甚大な災害から立ち上がろうと懸命の被災地で、家族の安否さえ確認できずに寝る間も惜しんで住民の保護のために尽力した公務員が大勢おります。着替えもなく寝る場所さえ十分ではなく、それでも公務員として復旧の先頭に立って働いてきた被災地に、何故このような冷や水を浴びせる仕打ちをするのでしょうか。 安倍首相はじめ、新政権の麻生太郎財務相は経団連に対し「経済の成長は政府・日銀だけの話ではない。労働分配率を考えてもらわないと消費は絶対に伸びない」と述べ賃上げを求めていました。この間、大手コンビニ3社がベースアップなど発表していますが、その一方で公務員には官民格差是正などともっともらしい理由で退職金の大幅カット。 今後、公務員の賃金7.8%カットも待ち受けており、この影響は非正規雇用など十分に賃金や身分が保証されていない多くの国民に影響を与えます。その上、消費税増税が進められれば、日本はどうなるのでしょうか。 今から40年前、公務員の給与は民間とは比べものにならないほど安かったのです。日本列島改造論で徐々に公務員の給与が見直されたのであり、そうした厳しい時代を経て、なお働き続けてきた公務員に対し、国の無謀ともいえる論理で推し進める今回の退職手当見直しに反対いたしました。 国は公務員と民間企業の対立を煽っているように感じてなりません。 私は2009年の議会質問で「2002年2月から69か月間のいざなみ景気」について 「その恩恵は懸命に働く国民にもたらされず、日銀の低金利政策は2004年までに304兆円の預金利息を国民から奪い、逆に銀行は98兆円の利子所得を増やし、大手企業は260兆円の利子負担を減らしたと言われています。消費税導入後、資本金10億円以上の大手企業の内部留保も、1989年の100兆円から2006年228兆円と増加したが、社員には還元されませんでした。アメリカでさえ、中小企業の開発を支援するSBIR、中小企業技術革新制度のもと、海外移転する米国企業には政府発注を出さない規制をしたのに、日本政府は企業の海外進出に何ら規制もせず、雇用は低迷、中小企業は苦しんできました」と述べたのですが、あのいざなぎ景気を超えるとも言われたいざなみ景気の時、小泉元首相の規制緩和がどれだけ働く方々がの雇用環境を破壊したことか。それ以来、公務員と民間の方々の対立軸においているように感じてきました。問題の本質は別のところにあると考えます。 今、アベノミクスと騒いでいます。確かに10兆円もの公共事業により一時的に潤うでしょうが、継続できるとは思えません。 福島原発事故や大震災を経験してもなお旧態依然の政治が続けることが問題です。 安全神話が壊れた今、私たちは新しい政策を打ち出して生きていくべきだと考えます。

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次世代育成支援と子どもの貧困 

2013.03.05

2月28日 一般質問を行いました。今回は大田区次世代育成支援の課題と対策について、大田清掃工場の委託について質問いたしました。

震災から3年目を迎えようとしているこの2月、私の友人は故郷へ帰りました。

岩手県山田湾は、リアス式海岸の豊かな漁場でしたが、大震災により、漁場も町も根こそぎ破壊されてしまいました。震災後、父も亡くなり借金が残され、悩みぬいた友人は、夫婦で故郷へ帰ったのです。

震災復興予算を震災と関係ない事業に使っていた政府にこうした被災者の姿は見えているのでしょうか。税金を特効薬として使わなければならない緊急時がある一方、10年も20年先も見越した予算も必要であり、税金の使途によって人生が左右されることもあります。公共の仕事のどこかが停止すれば、そのひずみは最も弱い人々へと集中していく、それはきっとどこの自治体でも同じことでしょう。

2013年度大田区予算は、はじめて当初予算で2300億円を超えましたが、事業の一つひとつが有機的に機能することを願ってやみません。特に、超少子高齢化と呼ばれる今日、大田区を担う次世代の育ちをどう支えるか問われる時代を迎えています。

そこで私は改めて平成23年度の事業内容を見てみました。

「大田区次世代育成支援行動計画・後期行動計画」おおたのびのび子育てプランは大田区が力を入れてきた計画ですが、その事業は150にものぼり、9つの部局と24の担当課が関わり、最も多い地域健康課33事業を始め、子育て支援課や保育サービス課、教育委員会、そしてまちづくり、都市基盤と、まさに全庁を挙げての取組です。その中で待機児解消などは周知されていますが、表に出にくい各種の相談事業に私は驚かされました。

子ども家庭支援センターの総合相談1629件、子育て家庭ひろば内の相談2880件、児童館の子育て相談4312件、区立保育園244件、幼稚園の子育て相談50園、幼児教育相談、電話相談など合計で517件、こころの悩み相談640件、地域保健課8885人、性感染症検査相談303件、家庭相談・女性相談合計4159件、教育相談7969件、就学相談2443件、障害児の療育相談90人、そして外国人相談731件など、いかに幅広く多くの区民の相談に職員が対応してきたことか。69万区民がいれば69万通りの悩みと対応が求められるように、相談事業の重複する中から新たな課題が見え、次世代育成支援の拡充へとつなげてくことと思います。

しかし、行政の制度の谷間に埋もれ、充分光が当たっていない事業もあります。それは里親など養育家庭と子ども支援であり、ニートと呼ばれる若者支援であり、ひきこもり支援であり、日本の子どもの貧困と向き合う事業でもあります。

私は2000年の第2回定例議会で、「虐待の増加や、里親で育つ子どもへの対応など児童相談所だけでは既に困難であり、これまでの縦割り行政から、保育園、児童館、学校、保健所、病院、社会福祉協議会、福祉事務所、児童委員、民生委員、ファミリーサポートセンター、地域の子育てにかかわる自主グループ、そして児童福祉施設の総合窓口として子供家庭支援センターの建設」をと質問して以来、里親について取り上げてきました。

虐待の増加に伴い要保護児童は増加していますが、東京都が管轄のため、区との関わりは養育家庭体験発表会の広報など、なかなか前へ進みませんでした。

2010年1月、江戸川区の児童虐待による死亡事故を受け、ようやく児童相談所の23区への移管が、都と区のあり方検討委員会で議論されはじめましたが、その道のりは長く今から着々と準備が求められます。

この点、大田区は品川児童相談所に既に職員を研修に出すなど、前向きに取り組んでおりますが、区内里親との関わりも重要です。

国は2011年、「今後、児童養護施設ではなく里親への委託率を増やす」と家族の一員として育つ大切さを里親委託ガイドラインで提示しました。

全国の18歳未満人口に占める要保護児童数は37316人ですが、東京都は全国で1番多い4618名にも関わらず、里親等委託率は9.2%と低く、最も高い新潟県の32.5%に遠く及びません。それは里親制度の普及啓発が認知されていないことも一因です。理想とされる里親の数は小学校区に1人ですが、2004年に私が質問した時点で、大田区の里親は14世帯でした。近年里親委託率の伸びが最も高い福岡市には現在55校区88世帯の里親がおりますが、今月発表された来年度予算には全国初となる146校区全ての養育里親導入が盛り込まれたのです。

 

そこで伺います。

東京都は里親委託率2割を目標に掲げておりますが、区内で里親を増やすため里親制度の普及・啓発に取り組むべきと考えますがいかがでしょうか。

●また、大田区では、養育家庭体験発表会の広報は行っておりますが、更に区内里親との交流会など、次のステップへ進めるべきと考えますがいかがでしょうか。

里親は、様々な悩みを抱えながら前向きに養育を行っていますが、悩みを相談できる場が必要です。

●子ども家庭支援センターが主体となり、里親が孤立することのないよう協力依頼があった時には、里親支援を行うべきと考えますがいかがでしょうか。

 

また、義務教育終了後15歳から20歳までの要保護児童が入所する自立援助ホームは全国にわずか76か所しかありません。その中の一か所が大田区にあります。

先日私が訪ねたとき「一人受け入れて欲しい」と児童相談所から電話が入っておりましたが、それほど要保護の子どもが増加しています。しかしホームでも大田区と接点がなく、高校中退した子どもがボランティアとして行ける職場体験の施設探しなどに困っていました。

●そこで伺いますが、就労に向け例えば区立特別養護老人ホームなどのボランティア体験など、自立援助ホームからの依頼があれば、大田区の社会資源を活用させるなど対策を講じることができないでしょうか。

 

大学卒業しても就職難の時代、18歳、20歳でホームを退所後の青年達は、帰る家も頼れる家族もなく、高校中退などにより不安定な仕事につくことが多いのです。

国は2007年にニート状態にある若者を全国規模で初めての実態調査を行いました。その結果、ニートの8割が何らかの職歴を持っていたが不安定な雇用だったのです。また、高校や専門学校、大学などを中退している者が3割を超え、長期欠席者が2割、そして、全体の4割が不登校を経験していたことがわかったのです。

そこで、2006年から始まった「不就業にある若者の相談、情報提供、職場体験などのサービス、生活保護世帯の子ども達への訪問支援などを行う、地域若者サポートステーション事業の中に、中退などのおそれがある中学・高校・大学・専修学校に在学する生徒・学生のなかで支援が必要な者についても支援の対象とすることが検討され、高校中退者などへの訪問支援が取り組まれたのです。

 

2011年度、東京都立高校の現状をみれば、長期欠席生徒数6001名、そのうち不登校は4220人。そして中退者は全日制1543名、定時制1794名。ただその中で、高校無償化によりここ2~3年退学者数が減少傾向にあり、いかに家庭の経済力が生徒の進学を左右してきたかを物語っていました。

しかし、全日制普通科で都内で一番中退者が多かったのは大森高校の40名、蒲田高校も33名と4番目だったのです。全て区内の高校生とは言い切れませんが、区内に設置されている高校での中退者数は199名にのぼります。

ニート60万と言われ、高校退学の生徒がそのまま推移することをどのように防ぐか。中退した生徒が相談できる場所がなくて困っていないか。私たちは子ども達の中退後の切れ目のない支援をも視野に入れていくべき時代を迎えたのです。

そこで質問いたします。

区は、若者の実態を調査し、若者が相談できるシステムを早急に考えていかなければなりませんが、学校連携推進事業なども視野に入れた地域若者サポートステーションを大田区にも設置して欲しいと考えますがいかがでしょうか。

国は、今年2月21日「地域若者サポートステーション」事業の今後の在り方に関する検討会報告書をまとめ、サポステを160か所に拡大すると発表しました。サポステが職業的自立支援機関であることから、就職等針路決定者数を評価指数とすることはもちろんですが、報告書は更に踏み込んで「利用者の意識・能力・環境等の状況を踏まえ、就職等に至るまでの利用者の変化の度合いについても評価の対象とする」と、画期的な報告をしたのです。

とかく行政は費用対効果を予算編成の要にいたしますが、もはやそれだけでは解決できないほど若者の事態が深刻で、ニートからひきこもりへと深刻化する状態をストップさせたという危機感を汲み取ることができないでしょうか。

勿論、若者の貧困やひきこもりの解決は、企業や自治体が新規雇用者の拡大など全面的に推進しなければならないことは言うまでもありません。

横浜にはK2インターナショナルグループという、若者と共に生活から経済的な自立までをサポートしている企業があります。長い間、家族以外との接点がなかった若者が、共同生活しながら他者と関わり、やがて就労訓練に入る。そして就職する。その就労訓練の場が根岸駅前の「にこまる食堂」です。K2では学童・子育て・不登校支援・学習支援・就労支援と湘南・横浜サポートステーションとしても活動しています。企業が競争だけではなく、困難を抱える若者の雇用に取り組むよう自治体からの働きかけも求められます。

さて、大田区では各地域健康課で、ひきこもり等の精神障害者の家族を対象に2011年度だけでも保健師や専門医による相談・助言など48回述べ463人の家族会の支援をおこなっておりました。東京都には電話相談ができるひきこもりサポートネットはありますが、国が進めているひきこもり地域支援センターは設置していないため、東京都の対策の遅れを懸念する声があがっています。

区は、多くのひきこもりの方々の支援のために様々な部署との支援ネットワークなどの確立が求められますが、どのようにお考えでしょうか。

また、外に出ることが困難なひきこもりの支援のため、精神保健福祉業務の一環として訪問支援などのアウトリーチが進められるべきですが、いかがお考えでしょうか。

 

全国ひきこもり家族会の方に伺ったところ、ひきこもりで生活困窮者世帯をどう支援するか行政の力が必要だと語っていました。国が生活保護費の生活扶助費削減を決定した今、私たちはせめて子どもへの貧困の連鎖を止める手立てが必要です。それはまさに子どもの学習支援ではないでしょうか。大田区では中学生を対象にした学習塾の経費助成を行っていますが、学習のつまづきは、小学校の基礎学習が大切と考え、小学生をも対象にするお考えはないでしょうか。

また、共に学ぶ場、居場所があることが子どもの支え合いにつながっています。

区内でボランティアを募るなどして、区が場所を提供し学びたいが困難を抱えた子どもたちの学習塾を検討できないでしょうか。

折しも2月18日「孤立無業者」162万人と調査結果が発表されました。20歳から50歳の未婚の男女で、仕事も通学もしなかった方が256万人、そのうち家族とだけしか接点がないなど孤立無業者162万人。ひきこもりは家庭の問題として行政が躊躇した時代もありました。しかし、ニート・引きこもりが日本でこれほどまでに増加した背景には、現代社会が若者を受け入れる器を狭めつつあることも一因と指摘されています。社会に関わろうとしても就職先がなく無力感に陥り、社会との関わりを持てなくなる。家族も本人も苦しんでいるけれどその出口が見えない。やがて親が亡くなり年金が途絶えたとき、生活保護受給者という結果に表れてくる方もおります。

何年も社会と隔絶して生活した若者を支援するためには、その倍もの長期の総合的支援とそれを可能とする社会資源が必要です。支援の基本は、暮らしの要である地域社会の中にこそ求められています。一人の人間がいつか回復して地域の人々と接点を築いたとき、それは地域にとって大きな財産です。

それをコーディネートするのは家族、友人であり、地域、NPO、企業そして行政です。より多くの接点があればあるほど、解決の糸口もまた増えていく。全ての大田の子ども達、若者の育ちを全庁あげて更に高めていくこと求め次世代育成支援の質問を終わります。

続いて清掃事業についてお伺いいたします。

1月10新江東清掃工場で定期点検の炉清掃でタクマの下請け会社社員が死亡しました。様々な安全基準が守られず、またコンベアの稼働を中止していたら助かっていたのではと残念でなりません。二度とこのような痛ましい事故が繰り替えされないよう、発注者である清掃一組管理者に事故の解明と情報公開など改善を求め4点に渡る要望書を超党派の議員で提出させていただきました。

さて、この度はその中の一項目である2014年度に竣工予定の新大田清掃工場を委託問題について伺います。新設の清掃工場を順調に稼働させるためには、職員の技術力が最も求められる時期と言われております。設計の瑕疵や施工の瑕疵などそれぞれ瑕疵担保期間も設定され、数百件の不具合をプラントメーカーに無料で補修させるのです。しかし、発見できずに瑕疵担保期間が終わり引き渡され、その後に不具合が見つかれば莫大な補修経費がかかります。清掃一組は発注者の責務として新大田工場の性能確認を直営で行うべきです。

清掃技術を海外に輸出するとまで言いながら、重要な開設の時から委託では、職員の技術力をどこで身に着けさせるのでしょうか。東京都清掃局時代から今までの歴史を見ても、新設の清掃工場委託は初めてのことです。しかも今建て替え中の光が丘と杉並は建設後、直営と聞いております。

2009年には新たに建て替えた清掃工場は直営とすると合意がなされていると伺っております。
大田工場を直営とするよう、大田区として清掃一組管理者に意見を上げるべきと考えますがいかがでしょうか。

また、清掃工場では水銀など不適正ごみの混入により次々と炉の停止、補修など、その修理経費は約3億円にものぼり、各区の分担金に影響してきます。これは各区のごみ分別の問題でもあり、23区ルールが確立していないことにも起因しております。せめて大田区は水銀含有の体温計や電池、蛍光管などを有害ごみとして分別するべきであり、また有害ごみの意識啓発を住民へ積極的に行うべきと考えますがいかがでしょうか。

区民に身近な清掃事業をと区移管が進められましたが、なかなか見えにくい現状をどう変えていくのか。せめて各清掃工場運営協議会には区民公募委員をいれるなど要望し、安心、安全な清掃事業を進めていただきたいと切に願い質問を終わります。

大田区役所玄関前の「呉服枝垂れ」紅梅

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