シングルマザーへの寡婦控除のみなし適用を!

2014.03.27

予算委員会での質問

リーマンショック後、非正規雇用が増大し日本の貧困が徐々に顕在化してきました。そのため、平成22年には父子世帯にも児童扶養手当が支給され、23年には「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法」が成立し、就労支援の取り組みが強化されました。

しかし、それだけでは不十分なほど子どもの貧困が深刻化し、とうとう議員立法により「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を制定。ひとり親家庭の子どもの貧困率が50.8%と世界的にも高く、国を挙げてこの解決に当たらなければならないと重く受け止めています。

一般質問において経済的困窮世帯の負の連鎖を断ち切るため、子どもの学習支援について質問させていただきましたが、ひとり親世帯、特に母子世帯の支援について伺いました。

大田区のひとり親世帯は、平成22年は4,415世帯ですが、そのうち母子世帯は3,733世帯と、ひとり親世帯全体の84.6%を占めています。最近は様々な事情を抱え母親になった10代の若年母子世帯が増えています。

◆大田区立母子生活支援施設に伺ったところ、来年度予算において生活支援員を3名から4名に増員予定。 

かつては母子世帯になった理由に死別が多かったのですが、現在では離婚が8割を占め、特に夫からの暴力やDVが5割を占めています。妻へのDVは子どもの虐待へエスカレートし、子どもは母親に対するDVを目撃することで心理的虐待に陥り、子どもの生育に大きな影響を与えています。

◆大田区では夫の暴力やDVから逃げてくる女性のために、「母子及び女性のための緊急一時保護」の要綱で受け入れてきたが、土日は区役所が閉庁しているため、福祉事務所長の認定ができず母子生活支援施設が受け入れ可能であっても入所できない。警察やエセナおおたに駆け込むなどその都度東京都女性相談センターにつなぐこともあるが、土日も緊急保護をするため早急に改善すべきと考える。 

大田区には緊急一時保護と同時に緊急保護宿泊費等助成事業の実施要綱がある。そこには「東京都女性相談センター等の緊急一時施設の空きがなく、入所できない状況にあるときには、緊急保護ホテル宿泊費5000円支給できる」と規定しているのは、女性相談センターにつないでも入所できないケースがあることを想定しているからであり、役所が閉まっていてはその対応すらできないので、今後ぜひ検討していただきたい。

◆なかなか改善できないのであれば、せめて東京女性相談センターでは24時間対応をしていることなど区の施設でポスターなど具体的に啓発しておけば記憶にあり、対応できると考える。

 ◆またDV防止法や売春防止法、児童福祉法に基づき、保護を必要としている女性に対して区は、様々な相談事業を実施する母子自立支援員を配置している。

 ◆平成24年度婦人保護事業の相談件数は2147件、実人数は1548人。母子自立支援員による相談事業の相談総件数は4221件、実人数1679人と非常に多い。

また、児童扶養手当受給者を対象に、自立支援計画を策定しハローワークと連携し、自立や就労支援につなげる取り組みに力が入れられているが、全国からプログラム策定は非常に時間がかかり残業して策定していること、ハローワークなど関係機関との調整にも時間を要するため迅速に対応できないという意見も上がっている。それだけ母子自立支援員の仕事量が多いことがいえるが、大田区は母子世帯の自立を支えるため母子自立支援プログラム策定員を配置する考えはないのか。

 ◆通常は母子自立支援プログラムに基づき就労支援事業へ移行させるため資格取得の機会を保障している。来年度予算には自立支援教育訓練給付金 3件、母子家庭等高等技能訓練促進費として29件予算に計上しているが、これまで受講して資格を得た方。更に就労につなげた方がいる。

 ◆大田区はケースワーカーなどを経験した職員を母子自立支援員として任務にあたってもらっているが、専門職として配置している自治体もある。昨今の事務事業適正化の中でそれはなかなか難しいと思うから、せめて情報の共有も含め他機関における研修を充実させないと、複雑化している現在の状況に対処できない。 

◆ 母子自立支援員は、DVなどの相談事業だけではなく、離婚前から離婚後、更に養育費や父親との面会交流、そして子どもの抱える問題、就労支援など、ひとり親世帯の人生に寄り添う様々な対応を求められる専門性が要求される仕事である。その中で信頼関係を築いていければ、困ったときには再び相談に来る環境がうまれる。この部署が機能していることが大田区の母子世帯の安心につながっているが、仕事量が非常に多い。母子自立支援員を増やして、大田区のひとり親世帯を支えてほしい。

 ◆さて、資格を取得し職を得たひとり親世帯には保育所入所の加算3点がつけられてるため、比較的多くの方が入所できている。平成24年度は178名の母子世帯のうち145人が入所、父子世帯は3名全員入所できたというが、ひとり親世帯で入所ができなければ更に困難を抱えることになり、今後も待機児解消は大きな課題です。また、同じ母子世帯であっても婚姻歴のないシングルマザーには寡婦控除などの控除がないため、保育料や区立住宅の使用料において差がある。寡婦とシングルマザーの保育料はどの程度差があるのか。

 ◆母子世帯の就労率は81%と非常に高いが、正規雇用は39%に過ぎない。また年間収入は223万、就労収入は181万と大変少ないが、生活保護世帯は約1割と、一人で2つも仕事を掛け持ちするなど子育てをしながらがんばっているが、非正規雇用が多い日本の現実を考えた時、シングルマザーへの寡婦控除のみなし適用を考えてほしい。

 昨年9月4日、最高裁で婚外子の相続が婚内子の2分のⅠとする民法900条の規定は憲法違反だと判決を下した、政府はこれを受け民法改正を閣議蹴ってした。ようやく婚外子が一人の人間としてその尊厳が認められた。法改正が先という理由は成り立たない。全国の自治体で婚姻歴のない女性のみなし適用を実施し始めた理由は、法令等が影響しない自治体独自で判断できるものについて適用できるからです。その部分は、例えば「保育園の保育料」、「子ども園の入園料・保育料」、「学童クラブ利用料」、「区立幼稚園の入園料・保育料」、「私立幼稚園の補助金等」、「区立住宅使用料」があるが、全国、或いは23区でも条例改正をして取り組みだした。千代田区でみなし適用した時、与党の男性議員の質問に区長が答弁をしました。

「所得が同じにもかかわらず負担が異なる不公平感を放置することと家族のあり方の論議とは別である」と、まさにこの部分は自治体が区内で生活する母子世帯の貧困とどのように向き合っていくかという基本姿勢だと私は思いました。日本の子どもの公的支出は、OECDの国々では最下位です。

ひとり親世帯ができるだけ生活保護を受けずに生活していきたいと懸命に生きている。ひとり親世帯を応援する大田区であってほしいと願い質問しました。

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子ども 若者支援について

2014.03.27

子ども・若者支援について

昨年の第一回定例議会で、行政の制度の谷間に埋もれ十分光があたっていない子ども・若者支援を取り上げましたが、今回再び同じ質問させていただきます。

高校生の中途退学者が増え続け、全国で53937人、東京では5088名と高い数字です。高校中途退学者は、フリーターや若年無業者などの社会的弱者になるリスクが高く、昨年質問のため調査したとき、大田区内の都立高校で中途退学者が多かったことにショックを受け、行政の支援の必要性を痛感しました。

東京都が実施した都立高校中途退学者のアンケートで最も必要だと答えた支援は、職業や資格取得の指導、仕事につくための相談やアドバイス、大学や専門学校の授業料を無料にして欲しいという3項目でした。また、高校や大学を中退した若者の実に4割が不登校を経験していたのです。そのため地域若者サポートステーション事業に在学中の学生の訪問支援が組み込まれたのです。私は大田区にも地域若者サポステの設置をと質問しましたが「地域若者サポートステーションの設置も含めまして、若者の就労支援の在り方については、引き続き研究してまいります」という内容でした。研究はしているのでしょうか。お聞かせください。足立区では若者の困難な状況を改善するため地域若者サポートステーションをハローワーク近隣施設に設置し就労につなげる成果を上げています。大田区も大森ハローワークと連携できる近隣施設を活用しながら若者支援・居場所づくりを検討すべきです。

中途退学者に加えて、卒業はしても就業も進学もできなかった若者も約2500名前後で推移しており、多くの若者が将来の進路を決めることなく都立高校を離れているのです。

厚労省の調査によれば日本の子どもの7人に一人が貧困で、更に一人親家庭だけをみれば二人に一人という大変厳しい現状です。国の「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が昨年6月に成立しましたが、その第4条で「地方公共団体は当該地域の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有する」と教育支援、生活支援に経済対策も加えました。そして貧困対策を適正に策定し実施するための調査研究が規定され、自治体が施策を講ずることとしたのです。

その意味では大田区がこれまでも行ってきた奨学金の貸し付けは評価できるものですが、現在1469人も返済が滞り、厳しい経済環境のせいではないでしょうか。本来、国は子どもが環境に左右されず学ぶ機会を保障すべきですが、学ぶ意欲がありながら経済的な理由で進学をあきらめる生徒に対して、大田区が給付制の奨学金を創設し若者の未来に希を与える政策を実施できないでしょうか。都内では多摩地域10の自治体が実施し、23区ではどこも実施しておりません。ただ新宿区が入学一時金12万円を中3の生徒15名に給付しております。

最後に前回も質問した小学生の学習支援について質問いたします。

貧困率が高まる日本の子どもの負の連鎖を止める手立ては教育です。教育委員会は民間の塾経営者に補修をお願いしており、広範な子ども達が利用しております。しかし今求められることは生活保護世帯、或いは母子家庭など厳しい生活を余儀なくされている経済困窮世帯の子ども達の学習支援です。

大田区は地域力応援基金助成事業で経済的困窮世帯を対象に学習支援を行っており、私も訪問しました。8名の利用者のなかに高校受験を控えている生徒が3名おり、課題を広げ一生懸命勉強している姿を見て、大田区はいい仕事をしているとしみじみ感謝の気持ちでいっぱいになりました。運営費200万円と生活保護受給世帯への塾代として支給している15万という決して多い額ではありませんが、一人でも二人と子どもが学ぶ喜びを身に付け自立に向かって歩み、まさに自治体の仕事です。

しかし基礎的な学力を伸ばすため中学3年生からでは遅すぎます。中学1年、2年の生徒もおりましたが、できれば小学6年生まで拡大できないでしょうか。また今年度4月から2つのNPOが誠心誠意取り組んでおりますが、このような区民を育てていくことが地域力であり、もっと他の地域でも開催していただきたいと考えますがいかがでしょうか。教育は国家100年の計と言われます。国の教育予算が十分とはいえず子どもや若者の格差が著しい今日、国際都市を目指す大田区が先陣をきり子どもや若者を支援することこそ自治体の未来を切り開く力になることを述べ質問を終わります。

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指定管理者制度導入10年 検証を求めて

2014.03.27

第1回定例区議会での一般質問より

指定管理者制度の検証を! 

財政の確立を求められた全国の自治体がはじめに取り組んだ職員定数の見直し。平成24年度には地方公務員は277万人にまで減り、削減された地方公務員は実に51万人に及びました。

一方、非正規公務員は増え続け平成24年度は603532人に達し、そのうち448000人は女性が占めたのです。

大田区は平成7年度から第1次事務事業適正化を開始し9年間で1055名、22年度までは1076名、23年度から25年度まで248名と実に2379名の職員の削減を進めてきました。更に26年度から28年度までの3年間では227名の職員定数見直しが示されています。

公務員の削減と同時に地方自治法の改正により「公の施設に係る管理主体の範囲を民間事業者まで拡げる」として指定管理者制度が導入され、平成24年度までに全国で73476施設を数えました。

ところが「公の施設の指定管理者制度の導入状況等に関する調査結果」によれば、導入後9年間で4549件が業務停止などの指定の取り消しが行われ、通常の公的制度では考えられない事態でした。

職員の定数見直しや公共施設の指定管理者制度でしたが、自治体内部から「行政サービスの水準や職員の士気に影響が生じている」という声が上がってきたのです。 

大田区においては、指定管理者モニタリングの検証において「行政の行き過ぎたコスト削減への取り組みが、管制ワーキングプアを生み出していると批判がある」として、「課題の解決に向け速やかに体制を整備し、積極的に取り組まなければならない」と指摘がありました。

人口701524名、東京23区の総面積の9.6%を持ち、首都東京の一翼を担い国際空港を持つ大田区には、総務省が提示する適正な定数管理だけでは測れない行政ニーズが多々あり、大田区の地域特性に沿った自治体運営はどうあるべきか、指定管理者制度導入10年という節目にその実績と課題を検証すべきと考え質問いたしました。

これまで大田区立特別養護老人ホームは池上長寿園を指定管理者として運営を委ねてきました。

大田区第1号の特養は羽田特養ですが、建設された当時の職員は並々ならぬおもいで運営にあたり、羽田特養で力をつけた職員が新たに建設された特養へ出向いたとお聞ききし、創世記の情熱を垣間見る思いがしました。特養施設長は代々大田区OBが務めておりましたが、私は池上長寿園のプロパーの職員を施設長にと質問したことがあります。今思えば大田区は一つの職場を確実に運営できる確かな人材の育成を待っていたことと思います。

この度、区立特養を指定管理者制度から民営化へと決断されましたが、その理由とどのような成果をめざしての民営化なのか?

平成16年大田区が最初に指定管理した施設は、エセナおおた及び南六郷福祉園でした。昭和52年、婦人会館として設立後、2度の名称変更により今日に至ったエセナおおたですが、女性の社会参加がまだまだ認知されにくかった昭和の時代、更に男女平等という視点での運営に理解が不十分な時代を経て今日に至りました。

平成15年度の利用状況は59433人でしたが、24年度は113041人まで増加し、室場利用率も59.7%から73.1%と大幅に伸び、男女平等に関する講座や講演、たんぽぽ相談など区民生活を広くサポートする自主事業を展開した結果です。

また、大森ハローワークから女性の就職のためのパソコン教室を依頼され、連携も進み、エセナおおたという施設の安心感から利用者が増え、企画の問い合わせも多いそうです。こうして若い女性の利用が増え、就業につながるきっかけを増やすためにも大田区がもっとエセナおおたの活動を宣伝すべきと考えますがいかがでしょうか。地方へ視察に出向いたおり、先方からエセナおおたの話が出るなど、大田区立男女平等推進センターが全国から評価されていることは区として誇らしいことであり、世界の流れである男女平等を推し進める時代に大田区の一つの顔として活用できると考えます。

 続いて母子生活支援施設について伺います。母子生活支援施設は虐待を受けた母子や生活の維持、子どもの養育が困難な母子世帯を支援する施設ですが、近年、DV被害者も多く、高度な専門知識と経験を持つ職員が必要です。そして何よりも安心できる人間関係を築かなければなりません。現在地域で活動を続けてきた法人が指定を受けておりますが、このような施設が5年ごとの指定管理者制度になじむのでしょうか。区はどのようにお考えでしょうか。

 勿論、住宅や図書館など様々な施設についても指定管理がなじむのか検証が必要です。そのためにも各施設の事業の点検や検証は各所管の担当が具体的に把握しなければならないと考えますが、それは充分に行われているのでしょうか。

私は指定管理者制度にその時々で賛否を表明してきましたが、いずれの施設においてもそこで働く方々の労働条件の改善が進まず忸怩たる思いがありました。

現在大田区の指定管理者施設は119と増え続け、この4月には高齢者アパートやシルバーピアなど150を超えます。全国では指定取り消し後に業務委託も含む直営に戻した社会福祉施設が114施設、文化教育施設では138施設。そして直営ののち再指定を行なった施設が299施設と指定管理者制度の見直しが進められております。

また、人件費の算定方法の見直しについても同様です。板橋区は、「職員標準人件費の6割を上限とする」とした算定方法を改め、「職層別平均給与額を適用し、これに法定福利費を加算した額とする」と改正しました。そして人件費のモニタリングを実施し、非正規雇用の処遇改善に取り組んできました。指定管理者として事業者が運営する施設であっても利用する住民に対して公平で安心なサービスを提供するためには、働く方々の労働条件の見直しは必須ですが、この点をどうようにお考えでしょうか。

本来、公契約条例、或いは指定管理者制度の運用・指針に具体的に盛り込まれていたらこうした課題は防げたのです。

大田区は副区長名で平成207月に「指定管理者の選定方針について」通知しておりますが、平成22年総務省の通知にあった「労働法令の遵守や雇用・労働条件への適切な配慮」などは記載されておりません。

平成16年第一回定例議会において私は、公契約条例の質問をいたしました。大田区が初めて区立保育園の民間委託を実施した時、大田区非常勤が1300円の時給に対し、委託保育園において保育士の処遇が時給800円とあまりにも安く、この現状を変えるには公契約条例の制定以外ないと考えたからです。改善しなければ若者の未来に希望を与えることはできません。

人と人の繋がりにより支えられている福祉施設や、専門性が求められる施設、そして区が区民と共に築き上げてきた法人の更なる育成など、大田区の特性や歴史を踏まえた指定管理者制度の在り方を検証していただくよう求め次の質問しました。

 

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2014年第1回定例区議会から

2014.03.26

2014年度予算議会がようやく終了です。2014年度は過去最高の2420億円余の一般会計です。

さて、大田区では、メンタルで休職する職員数が平成20年度64名から、平成24年度39名と減ってきております。この間、産業医の複数配置による相談体制や、「心の健康づくり計画」の策定、そして、職場のパワーハラスメント対策にも取り組み、職員が休職に至る前に改善できた事例が増えてきた結果と受け止めています。

事務事業適正化で職員が減り、一人の職員が責任を持って仕事をこなすことが以前にもまして求められる今、所属長と所管職員の適切な関係が維持され一致して仕事に取り組める環境づくりが、区政運営の要になると考えます。

4月からの人事異動は多数にのぼり管理職や係長共に1年で移動した部署などもあり、いささか不安を感じましたが、特別会計を含め3762億円余の予算執行が滞ることのない区政の継続性を願いつつ討論を行いました。

 

平成26年度大田区のテーマについて

テーマ「地域力で総合防災力を強化し、元気で安心な国際都市をめざします」

防災では、1000年に一度といわれる東日本大震災から教訓を得て、施設・橋梁の耐震や避難所の備蓄物品の整備、そして都市災害の弱点と言われる火災延焼を防ぐための不燃化の取り組みなど、総合的な防災力が多々盛り込まました。

一方国際都市を標榜する視点から訪日外国人誘致の促進事業や区立学校の英語カフェなどが盛り込まれましたが、大事なことは区民、そして区内外国籍の方々が住み続けやすいまちであるかどうかです。。

私の地元には千鳥の東京朝鮮第6初級学校は昨年から校舎建て替えで校庭が使用できず、近隣の小学校の校庭を放課後使用することもなかなか叶いませんでした。外国籍であっても政治に翻弄されることなく同じ大田で生まれ育った子ども達として学びを支えることは、区の仕事です。

現在区内には18636名の外国籍の方が住まわれ、2つの外国人学校がありますが、彼らはやがて母国語を駆使し大田区を訪れる外国人と交流する軸となることでしょう。多文化共生は大田区で暮らす人々が安心して暮らせることから始まります。

 

未来プラン10年の後期について

後期計画では予算額5007300万円が示されました。平成25年度は基本目標「子ども・暮らし・高齢者」はわずか77億円、しかも子ども分野はわずか44億円でしたが、平成26年度は261億円余と184億円余も増額しました。特に子ども分野で164億円余を増額し、区長の次世代育成支援の決意を感じました。

それでも尚、現時点で待機児1781名と増加している原因を分析し、原因を全庁的に共有することなしに待機児問題は抜本的に解決できす、社会問題となっています。

子育て世帯の働く環境や経済格差の拡大も待機児を押し上げ、企業や事業所にも改善を求めなければならず、国が本腰を上げ取り組むよう大田区が強く要望すべきです。

以前質問で取り上げた「特別養護老人ホーム内の保育施設設置」や「企業内保育所設」なども検討すべきです。

私は、保育所の設置に向け民間の新たなマンション建設に際して、例えば50戸以上の規模には保育施設等の設置を求める規定や、江東区が復活させた30戸以上のマンション建設事業者に対し、1戸125万円の負担を求める公共施設整備協力金の創設など、子どもの環境を守るために子ども育成部だけではなくまちづくりなど他の所管と連携した待機児解消の視点も持つべきと考えます。

また、質問で取り上げた経済的困窮世帯の子ども支援は不十分であり、より充実させるよう強く要望いたしました。

一方、基本計画1で予算をもっと計上すべきと考えた分野は暮らしです。

自分らしく健康で暮らせる施策を進める暮らしの分野には、障害者の社会参加や高齢者介護予防、区民の生涯教育、文化活動など、かつて大田区が解体した社会教育の再構築も含む多岐にわたる内容が含まれております。

そのため文化振興協会のあり方と文化活動の発展、図書館を活用した生涯教育の充実、介護保険第6期改定で予測される要支援を視野に入れた介護予防の強化など、高齢化の中心となる団塊世代の地域参加を促す取り組みの充実が、元気高齢者として活躍していただくカギとなります。この分野で32億円では少ないのではないでしょうか。

この分野で評価できる点は、大田区独自の障害者政策です。

障害者施設が自立支援法による就労継続Bなど法内施設への移行を迫られたとき、精神障害者の地域参加を重く受け止めた大田区は、法外施設の地域活動支援センターへの区独自補助を実施しました。更に障害者グループホーム建設のため、区独自の施設整備補助を規定し地域生活移行支援を促進してきたことは、親亡き後の将来を見通した取り組みとして評価しております。

 

政策的経費について

26年度政策的経費は前年度より154億円増え243憶円です。ここに区長の思いが表れていると受け止めました。2020年東京オリンピック・パラリンピックを視野に、国家戦略特区を活用した成長戦略拠点整備など多岐にわたる内容が網羅されておりますが、大規模開発による区の負担、施設運営の将来性を考えれば再考すべきです。

例えば幕張メッセは赤字続きのため、千葉県が6億円余、千葉市が2億円余と毎年9億円近い赤字補てんを繰り返しているのです。いかに空港に近い大田区と言えども、臨海部に同様の施設が居並ぶことは決して展望があると言えません。

また、円安による原材料の高騰と人件費の値上がり、作業員の不足などを条件に、自治体の足元を見透かしたような入札と相次ぐ不調など様々な不安材料を抱え、本来取り組むべき公共施設整備計画さえ予定通りに進む見通しが持てているでしょうか。こんな時代こそ粛々と自治体本来の基本的な仕事を優先すべきです。  

 

特別会計については、国の法律により規定されているため、自治体としてはやらざるを得ない部面もあることは十分理解しておりますが、年金が減り続ける高齢者世帯にとって、毎年の国民健康保険料の引き上げや後期高齢者医療保険の負担は死活問題です。

しかも4月から消費税増税が待ち受けているのです。

国保料金の増収分は682846千円ですが、26年度予算には、地方消費税交付金の増額19億円が見込まれ、社会保障財源分として1888398千円と規定されているのです。せめて26年度は社会保障財源分を国保料金引き上げに充当するなどできないのでしょうか。消費税の社会保障財源分の使途が定められておりますが、自治体の歳入として、今最も必要な対策に充当することが、区民を支えることです。

23区区長会は区民施設利用料への消費税8%の転嫁を今年は見送った経緯があります。せめて国保料金改定も消費税引き上げの26年度見送りについて、4月からの区民生活を見据えて対処すべきだったのです。

介護保険は、制度導入以前は高額所得者の特養利用料金は所得に応じた定率負担が求められましたが、制度導入と同時に所得に関係なく定額負担にしたこと、本来医療分野の訪問介護などを介護保険としたことが給付額を押し上げました。結果的に要支援者を措置の時代に戻すように自治体の仕事に振り替える第6次の方向性は、財源が限界を示しています。保険料を負担能力に応じてより細分化された定率制など、介護保険制度の維持に向けた多くの課題見直しを国に求めるべきです。

 

2016年、地方消費税交付金を見返りに法人住民税の一部国税化が本格的にスタートしますが、23区にとってはマイナス要素が大きい不安な時代が待ち受けています。こんなにも経済的格差が膨らみ非正規雇用が拡大する一方の社会で、経済的困窮世帯の子どもの学習支援は、貧困の連鎖を断つ手段であり、若者や子育て世帯が元気に大田区の地域力の担い手として活躍できるよう、また、高齢者が安心して生活できる人にやさしいまちづくりを優先する予算を求め反対討論としました。

 

Exif_JPEG_PICTURE 冬から春へ 花が咲き 道行く人を楽しませてくれます。
矢口せせらぎ公園から

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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