[認可外保育室に通う保護者に保育料の補助金]を求める陳情は採択を!

2018.12.17

東京都には、11月1日時点で883の認可外保育施設があり、そのうち大田区内には18カ所の認可外保育室と、16カ所の企業主導型事業所内保育室、2カ所の事業所内保育室があります。認可外保育施設18施設のうち14カ所で合計277名の定員、4カ所は定員を設定しておりません。

23区では隣接する品川区をはじめ12区で保育料の補助があります。例えば文京区では認可保育所不承諾による待機で指導監督基準を満たす旨の証明が交付されている施設に対して助成するなど、各自治体が交付要件を定め、補助金の支援をしています。

しかし、大田区には補助金制度がないため、陳情で保育料の補助を訴えています。陳情にもあったように翌年度認可園への入園を希望する家庭のお子さんを預かっている認可外保育室は、認可保育園に入園できず区の待機児対策の一翼を担う施設です。

国は、来年10月の消費税増税にあわせ「幼稚園教育・保育の無償化」を予定し、認可保育園の無償化と認可外保育園への補助を公表しました。認可外での預かり保育の利用料については、3歳から5歳月額37000円を上限とする補助金。0から2歳は月額42000円の上限ですが、対象は住民税非課税世帯に限られ、このままでは利用できない世帯もあるのです。

更に政府は、12月3日、基準を満たさない認可外施設を各市区町村の条例で無償化の対象外とする案を全国市長会へ提示しました。
確かに施設基準や保育士の確保は重要ですが、補助金が全くないため基準を満たす保育士の確保に苦慮している施設にとって、補助金がないことは一層の悪循環を生みます。保育の質や、安全な施設運営の重要さなど2016年の大田区内認可外保育施設での死亡事故をうけ私も痛感していますが、大田区のように多数の施設があり、認可保育園等に入園できなかった多くの子どもたちが利用する場合、補助金のある家庭とない家庭があるかもしれない事態をどう防ぐのか。
国が自治体の責任で対処させる事態が進行していることに危機感を覚えます。

一方、消費税増税と一切関わりなく既に昨年度から、内閣府は企業主導型事業所内保育室に対して運営費・整備費の補助をスタートさせ、認可施設並みの助成金を交付しています。同じ認可外という区分でありながら、例えば23区で定員12名の企業主導型の場合、整備費基本額8000万円。運営費基本額年間約2600万円などを助成。

保育士のキャリアアップ等を行っている場合には処遇改善加算。延長保育加算。夜間保育加算、賃借料加算、病児保育加算など認可保育園と遜色ない支援をしていますが、区分はあくまでも認可外施設であり、自治体の関与は及びません。

区民やNPOなどで運営する認可外施設にはそもそも補助金制度がなく、利益を生み出し潤沢な資金がある企業には、認可外施設であっても認可並みの補助金制度があります。
多額の補助金が出る企業型事業所内保育室は、昨年度から大田区で16施設も建設されています。

補助金のない認可外保育施設では4月当初、利用者がそろわないまま保育士の確保をしなければなりません。ましてや来年4月から10月までの間に何ら補助金さえないという状況で保育をすることの厳しさ。

私が訪ねた保育室は保育士一人で定員3名を保育していますが、広いアットホームな保育室でした。
もう一カ所は職員10名中7名が保育士資格を持ち保育をしていましたが、運営は厳しいそうです。それでも懸命に頑張っているのは、子どもが大好きで育ちを支えたいという献身的な気持ちからだと感じました。

かつて、23区で半数の自治体が取り組むような政策にたいして、区長会が財調で算定したものでした。更に大田区は区民との協働を大切に、地域住民を育くみ支えられてきたはずです。待機児解消が都市部の課題であり、認可外保育室を利用している家庭の子どもたちも大田区の子どもたちであり大切に育てていくため、大田区も補助金制度を作ることを願い、陳情の採択を求めました。

しかし、陳情は不採択。子育てを支える地域をどう作っていくのか、問われる毎日です。

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3期12年の任期終盤に提案された「大田区長の在任期間に関する条例」の廃止議案?! 反対しました!

2018.12.17

本年最後の議会2日目に「大田区長の在任期間に関する条例を廃止する条例」が上程されました。
本来、区民に周知するため事前に条例案を区民に示すべきです。
議会最終日の12月7日、反対討論を行いました。

12月1日現在、729731人の大田区民がいます。その首長である松原大田区長。大きな権限を持つ立場にあり、初当選のおりに区民に約束した3期12年の公約をわざわざ条例にしたいと議会の議決を求めました。
その理由が前区長の「多選の弊害」でした。来年4月でその任期を終えようという矢先に「4期目も挑戦したいため条例は廃止にしたい」と提案されたのです。

平成19年、2007年に初当選した松原区長が、3期12年という「大田区長の在任期間に関する条例」の上程の時、「選挙に際して公約として掲げ、区民に対する約束の履行を担保するために条例を制定する。」と条例の意義を説明していました。

更に多選自粛の宣言にとどめるのではなく「議会の決定をいただく条例という形をとることによって、確定的にこれを定めることができる。」と単なる宣言ではなく議会の議決を求め、確定的に定めることこだわりました。それはまさに3期12年で任期を全うするということでした。

私は勿論その条例に反対しました。区長の選出、任期はあくまで大田区民、有権者にゆだねるべきであり、条例で担保すべきではないからです。更に条例は、一個人を限定するためではなく、広く区民のためにこそ制定すべきだからです。

かつて条例制定に反対した立場からすれば、「今般の条例廃止に賛成」というのが筋なのかもしれません。
しかし、区長は「3期12年の公約と条例」を廃止して4期目をめざすのであり、ご自身で本人に限定した条例を提案され議会に議決まで求めたことを考えれば、単なる廃止ではないのです。

かつて条例を提案されたとき、自民党の方は討論で「本条例案は自粛条例案ではありますが、実質的には多選制限と同様の効果を及ぼすと考えます。」と述べ、
更に「区長は付則の中でみずからにその自粛の効力を限定し、提案されましたことは、現況の中でのご判断としては大変すばらしいものである」と述べていたように、自分に限定した3期12年でした。

あの当時、法律上の課題から多選禁止ではなく自粛、努力義務という位置づけで条例を定める自治体がありました。それは多選禁止が法律上許されているわけではなかったからです。
大田区の条例においても、第2条の条文中に「努めるものとする」と努力規定のような表現が盛り込まれ、更に付則で「本条例は平成19年10月1日現在区長の職にある者」と規定しました。
前区長の弊害という言葉で自ら多選を戒め、議会の議決、条例という形で強い決意表明をしていたのです。

条例は、その条例制定の趣旨が大変重要であり、日常的に私たち議員は区長が提案する議案の趣旨説明等を審査し賛否を表明しています。それは区民に対し重い責任も併せ持ち、条例の議決によって例えば国民保険料や利用料が課され、納めなければ区民は督促され、時には保険証も使用できないのです。
しかし、区長がご自身で発議した条例は、ご自身が守りさえすれば良いのであり、区民への公約を守りたいという願いがかないます。

更に区民には条例を簡単に廃止できる権限はありませんが、区長が条例の廃止提案ができる権限は非常に大きく、多選弊害を訴えておられた区長ご自身のあり方として本当にそれでいいのでしょうか。

区長は代表質問での答弁で「これまで区政にお力添えをいただいて多くの区民のみなさまからも私に対してここで立ち止まるべきではないとの声をいただいております」と述べ、「引き続き区政に対し責任を果たすべきとのおもいに立ち至りました。」とその決意を語っていました。しかし、大田区民がいて大田区がある限り誰が首長であっても立ち止まることが許されないのが行政の仕事であり責務です。
また、3期12年という条例を知っている区民は、その言葉を信じて見守っています。

前政権の多選の弊害をあれほど述べながら、4期目に向け条例を廃止するというお立場では、今後区民に対して何を守って欲しいと訴えるのか。

私も共に大田区政に関わらせていただいた約12年の歳月で、区長の中国残留孤児への政策など大田区ならではの政策評価もありますが、今般の3期12年の在任期間の廃止条例案は、別次元の課題であり反対しました。

今年も間もなく終わろうとしていますが、子どもが地域のまんなかでのびのびと暮らせる大田区でありたいものです。

 

 

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