法人事業税の外形標準課税の適用拡大に反対の声を

2015.01.29

 総選挙に当たって政府は、法人実効税率を来年度から20%台へ引き下げと言及しましたが、中央大学名誉教授・富岡幸雄氏は「大企業は法定税率どおり法人税を払っていない」と、租税回避地を迂回するお金の流れに日本の税法が及ばず、法定実効税率38.01%に対して大企業の実際の税負担率が低くなっていることを指摘しています。
 実効税負担率の低い企業の上位10社には、3大メガバンクはじめ金融機関が7社も入っており、適正に負担していれば消費税増税は不要と述べています。
 政府はこの間、法人税減税の穴埋めとして『法人事業税の外形標準課税の適用拡大』を検討してきました。
 1895年、日清戦争後の大増税で導入された外形標準課税は、売上高や従業員の頭数に課税したため「人頭税ではないか」と批判され、1926年に廃止されました。
しかし
1947年国税から都道府県民税に移行して復活。法人事業税をすべて外形標準課税にする方針には反対者が多かったため、資本金1億円超の企業に限定しました。現在、資本金1億円超の大企業は、24000社。統計によれば大田区内では257社です。大田区内全企業は12133社ですが、残り11876社に仮に外形標準課税を適用すれば、赤字の中小企業にも課税できるため計り知れない痛手となり、大田区の産業振興と地域経済活性化に逆行する政策となります。
 政府は倒産件数が減っていると述べていますが、それでも2013年度東京の企業倒産件数は2253件、負債総額72606600万円。原因は販売不振など不況型が1972件と全体の87.5%。このうち1894件は破産です。大田区で負債額1000万円以上の倒産企業数は昨年度71件、従業員数578名。2014年は9月までで59件です。特にこの9月は10件も倒産があり、前年同月比400%増という結果でした。この他に廃業した企業も多いのです。
 日本商工会議所、全国商工連合会、全国中小企業団体中央会、全国商店街振興組合連合会は連名で「外形標準課税は、従業員の給与に課税することから雇用の維持を困難にする」として、中小企業への適用拡大廃止を求めてきました。
「事業税の外形標準課税が拡大は、膨大な滞納を招き、中小事業者の生存権を奪うことになりかねない」と警告する専門家もいるように、自治体の安定的なはずの財源は、中小企業の危機的な状況の前に安定財源どころではなくなるのです。区民や多くの事業者が営業利益をあげることが、地方財政の豊かさと健全化を作るのではないでしょうか。総選挙を前に政府は資本金1億円以下の中小企業へは、配慮と表現していますが、日本一の中小企業のまち大田区は、その誇りをかけ事業者、区民を守るため、見送りや配慮ではなく絶対に導入させない意気込みを示すべきです。
今後適用拡大によって区内の中小事業者に及ぼす影響について区はどのように試算しているの。中小企業のまち大田区として、国に廃止を進言するべきと考え、質問で取り上げました。

当面見送る政府ですが、当面ではなく適用拡大をさせないよう取り組んでいかなければなりません。

 

 

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