議会質問より・・・子どもの成長と寄り添う公園の再整備を

2015.07.09

まちづくりと公園
昨年「大田区政に関する世論調査」が実施され、「大田区にずっと住み続けたい」と回答した方は、86.7%でした。年代が高くなるほど、しかも居住年数が長くなるほど住み続けたい割合が高く、地域で築いた人のつながりが老後を支えていることがわかりました。
先頃、日本創世会議・首都圏問題検討部会は「東京圏高齢化危機回避戦略」において東京圏の高齢者の地方移住を促しましたが、大田区世論調査からも明らかなように60歳を超えての移住は厳しいものがあります。私の故郷青森県でも2つの都市が医療介護の整った候補地に上げられましたが、車が必需品、しかも雪深い地方で高齢者になってから暮らせるでしょうか。むしろ都市部が抱える高齢化の課題を区民と共有し議論を深め、大田区の将来設計を今から示すことが大切です。
それは介護医療だけではなく、区民が暮らしやすいまちづくりなども同様です。先の議会でも取り上げましたが、大田区には562カ所も公園がありますが、「身近な場所で水や緑に親しめると感じているか」との世論調査に対して「感じている」と回答された方はわずか22.4%、やや感じている方は29.9%でした。公園や緑地が区民の憩いの場として十分に機能していません。それは施策要望の第3位に「緑化推進」が上げられていることからもわかります。
平成18年からの過去4回の調査結果をみても第1位・防災対策、第2位・高齢者福祉、そして第3位「緑化推進」と変動はなく、ほぼ10年経過しても区民要望の解決には至っていないのです。
ビルに囲まれ太陽が射さず、誰にも利用されていない公園。わずかな樹木が多少の緑化対策にはなっていますが、「魅力ある公園のリニューアル」と書かれている事業概要を見てもどの公園をどのように再整備するのか示されていません。
規模が異なるので比較にならないかもしれませんが、茨城県古河市では、市民による主体的な公園づくりへの参画など、市民の意向を大切にしたふるさと公園づくりに取り組み、公園と市民とをつなぐパークマスターを配置して様々な企画を行ってきました。その結果、ユネスコとギリシャ政府が主催する「文化景観と保護に関するメリナ・メルクーリ国際賞」を日本で初めて授与されたのです。その理由は「東京近郊にありながら開発圧力に耐えた」ことと「四季折々の自然に親しむ市民の営み」が高く評価されたからです。
都市公園法は都市公園の健全な発達をはかり、公共の福祉の増進に資することを目的に、子どもの健全な育成や心身の健康の維持増進、地域のコミュニティ活動や市民の参加の場をめざしてきましたが、公園整備の一方で緑地や屋敷林の減少に歯止めをかけることができませんでした。だからこそ大田区緑の基本計画でも、これまでの「みどりが不足している地域の公園・緑地の整備」という視点から、「未来に引き継いでいくみどりとしての維持管理やみどりに親しむため、守り育てる」ことに重点をおいた施策が提示されたのではないでしょうか。都市公園法制定50年が経過した今、地域の住民やNPOなどの参画による協働の場と仕組みづくりが、文化としてのオープンスペース創出ための緑地、子どもの居場所としての公園、大人の居場所としての公園に再生させるのではないでしょうか。
6月、先の議会で紹介した練馬区立子どもの森を再度訪れました。わずかひと月で子ども達が作った冒険遊びの秘密基地も増えていました。練馬区役所にお話を伺ったところ、都市にいながら冒険遊びや自然に親しめる公園をつくりたいと行政が呼びかけ、市民ボランティアの協力を得て2年間試験的に取り組んできたそうです。自由に遊べる体験イベントの開催など延べ4000人を超す参加者の意見を参考にして4月開園しました。現在3000㎡ですが、将来は1.3ヘクタールまで拡張することを決定しているそうです。練馬区では、樹林や緑の保護のため行政が優先評価をした緑地などを、地主さんと長い時間をかけて話し合い、将来必ず自治体へと協定を結び固定資産税の減免も含め、5年先、10年先、さらにはもっと長い見通しで緑地の確保と整備をめざして緑を育ててきました。
そこで伺います。緑地推進が区民要望の第3位ですが、大田区は、緑地、樹木の保全更新に向けどのような積極的かつ長期的な視点をお持ちでしょうか。まちづくりや環境保全など連携した取り組み、区民との協働についてどのようにお考えでしょうか。
さて、子どもの森は、行政が設計し完成された公園ではなく、遊びのきっかけとなる最小限の遊具だけで、子どもの自発的な活動や創造力を大切に、雑草の種もまき、子どもたちの手で育てていく森です。子ども時代の体験を大切にしたいと願う行政。冒険遊びを通してどんなことをすれば怖い目にあうのかを知り、小さなケガを繰り返しても、大きなケガを防いでいく体感を養っていく子どもたち。そして初めて出会った子どもたち同士が自然に交流する。どろんこになり土や植物、昆虫の関係を肌で感じる子ども達。まさに五感で育つ姿は、教育者シュタイナーが提唱した「幼児期ほど肉体を動かすことで精神が育つ」とした教育に通じます。机に向かい書物やパソコンで覚えた知識が大切な時代もあるでしょう。しかし夢中になってどろんこで遊べる子どもの気持ちによりそう公園が大田区内にどれほどあるでしょうか。
そこで伺います。かつて大田区社会教育団体が「子どもの遊び場・居場所アンケート」を実施しましたが、大田区も公園の利用、再整備にあたって教育委員会と連携し子どもたちのアンケートに取り組んではいかがでしょうか。その声をもとに、地域住民が参加するワークショップ形式で公園の再整備に取り組んではいかがでしょうか。
東糀谷防災公園は地域住民も巻き込んでの整備でしたが、ワークショップに参加することで顔見知りになり、公園管理に継続して積極的に関わる区民が生まれてきますが、公園の課題は、整備後の長期的な地域連携であり、それが公園を活性化させていきます。公園完成によってワークショップを終了させるのではなく、そこからが公園に命を吹き込むという視点が、区民に利用される公園を形成すると考えますがいかがでしょうか。

また区立公園を保育園の園庭として利用する機会が増え、その都度子ども家庭部で調査をして使用してきました。しかし公園を管理する都市基盤整備部との連携が十分とはいえません。今後はより緊密に連携をとり、園庭がない保育園児が利用しやすい公園整備などにつとめるべきと考えますがいかがでしょうか。
地域の自治会長に直接お話を伺うことはあっても、公園を利用する保育所の方にお話を伺う機会はあるでしょうか。自治会との連携は勿論ですが、他の部局と広く連携して誰もが利用しやすい公園とすべきです。

さて、プレイパークとして知られる中央5丁目公園は区内の特色ある公園のひとつです。私の知人は80歳を超えていますが、わざわざ西六郷から子どもたちの遊具作りなどボランティアとして参加してきました。地域のボランティアがここまで育ててきた公園ですが、要となっている方々の高齢化など課題もあります。地域で育ててきたプレイパーク活動に若い世代が参加し運営できるよう大田区としてお考えはないでしょうか。そして大田区プレイパークの代表としてしっかりと位置づけ、次に続く取り組みにつなげていくことを願い質問とさせていただきます。

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