議会質問より・・・・障害児の学びを支えるために

2015.07.09

東田直樹君という自閉症の青年をご存じの方も多いと思います。直樹君は13歳のときに「自閉症の僕が跳びはねる理由」というエッセイを書きました。会話ができなかった直樹君に母親が手をとって字を教え、やがて筆談ができるようになり、ついには文字盤を使ったコミュニケーションを覚えました。何故自分が跳びはねるのか、どうして目を見て話さないのか、何故すぐにどこかへ行ってしまうのか、私たちが疑問に思うことに応えるエッセイを書いたのです。
それは現在世界20カ国で翻訳され、同じ悩みを抱えていた家族が子どもを理解できるようになったと希望を与えています。
直樹君が「わかっているのにやめられない僕たちですが、どうかこりないでください。みんなの助けが僕たちには必要なのです。」と呼びかけるエッセイを読み、私は自閉症についてまだまだ知らない自分に気づかされました。
 先日、大手町の大手企業の障害者アート工房を視察して、工業ミシンを使い縫製や刺繍をする社員、企業のチラシや名刺など印刷をする社員、絵の才能が豊かで画家として活躍している社員など、重度自閉症であってもそれぞれの特性を活かし働く姿に、それぞれの個性をどう評価するか、教育がどうあるべきか考えさせられました。
昨年、日本は障害者の権利に関する条約を批准しましたが、その根本にインクルーシブ教育があります。通常学級に在籍して学ぶ障害児に対する支援をどう構築していくかが問われております。
そこで伺います。
教育委員会では小中学校に学校特別支援員を配置しています。大田区非常勤職員設置要綱第4条によれば、教育委員会が支援員を公募し、各学校に候補者名簿を渡しますが、学校では候補者が多くないため支援員を選ぶことに苦慮されています。子どもの状況に応じて支援員を配置できるよう、今後より多くの候補者名簿を提示すべきと考えますがいかがでしょうか。

大田区ではようやく支援員の研修に取り組みはじめましたが、開催は年1回です。文京区は年6回、新宿区のように月例研修を実施している自治体もあります。研修により障害のある児童生徒の個性や特性に対する理解が深まれば、学校生活になじみ、それは健常児の学びにもつながります。研修の機会を増やすべきと考えますがいかがでしょうか。

現在支援員の勤務時間は週19時間、一日6時間以内ですが、一人の支援員が複数の児童を支援するなど十分とはいえません。港区では小学校低学年でしっかりと支援し、高学年になれば支援員の配置が殆ど必要ないそうです。平成24年12月、文科省は「通常学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な支援を必要とする児童生徒」の全国調査を行いました。その結果、学習や行動面で著しい困難を示す割合は、小学校1年生が一番高く、学年があがるにつれて改善していくことが示されました。今年度予算編成においても小学校の時間配分の増加を求めましたが、入学後の児童への寄り添いにはまだまだ不十分です。児童に必要な時間を充実させるお考えはないでしょうか。
子ども時代の成長を支えるまち、全ての子どもたちの個性が大切にされる教育を願い、私の質問といたします。

| 議会・活動報告 |