第3回定例区議会を終えて

2016.10.21

第3回定例区議会が終了しました。

2015年度一般会計歳入歳出決算の認定に反対しました。2015年度の決算額は、25731337万円円余と最大でした。

大田区は、羽田空港の跡地を活用した産業交流施設の建設等に向けた取り組みを進めています。跡地にはこれまで多額の調査費用などが支出されてきましたが、東京オリンピック後の財政課題が指摘されている中で、多額の経費負担が見込まれる跡地開発は、立ち止まって再考し、10年後、20年後の大田区民の福祉のため基本的な事務や政策にこそ力を注いでいくことが重要だと考えます。

2015年度決算では、不用額が再び100億円を超えました。私が議員として臨んだ決算審議において不用額が50億円を超えたのは、2001年度決算。2007年度には101億円と不用額が初めて100億円を超え、2008年度104億円、2009年度137億円と増加を続けました。そしてこの度の決算において再び1032961万円という不用額でした。

不用額は、契約落差や入札の不調、執行段階の経費節減努力の結果という一面がありますが、一方で執行率が低いという課題があります。100億円という税収は、区民が必要としている様々な事業を行うことができる膨大な額であり、年度途中の減額補正に取り組み、その浮いた予算を年度中に生じた新たな行政課題のために計上するなど、日々刻々と変化する区民生活を支えるために改善が必要です。 

来年度から保育料の改定が行われることが、今回の議会で議決されました。確かに前年より引き下げの世帯もありますが、若い世帯の所得格差が著しい昨今、今引き上げるべきではないと考え反対しました。しかも例年これだけの不用額があるのですから、子育て世帯の支援を優先すべきです。例えば、子育て世帯に対しアンケートを行い、どんなことに困っているかなど意見を聞き、今必要な政策などを長期的な視点で検証してほしいものです。 

不用額が一番多かったのは福祉部で、前年度に続き33億円余でした。特に児童福祉費が16億円でした。保育士人材確保支援事業では13000万円と執行率48.2%。人材確保のための予算でありながら、保育士採用からの年数制限や、事業者が借り上げる宿舎が前提であるために、制度利用を見送った事業者があるなど、今後人材の定着をはかる上で制度の再検討の余地があります。 

また、母子家庭及び父子家庭自立支援給付事業の執行率は34%、ひとり親家庭に対する援助では28%の執行率といずれも低く、生活負担の軽減を図りながら資格取得に取り組めるはずの事業が、十分周知されているとは思えません。貧困の連鎖が指摘され、大田区も子どもたちへの支援など様々取り組み始めましたが、特にひとり親世帯の支援は大変重要であり、執行率を高める工夫をすべきです。 

 さて、大田区の職員定数は縮減を続けています。全国に先駆けて事務事業適正化に取り組み1994年6264人だった職員定数が、今年41日現在は4135人と、実に約33%に相当する職員定数を縮減してきました。これまでその理由として民間委託や公社等委託、業務委託などの外部化や再任用、非常勤等の多様化、事務量減などが上げられてきましたが、一方で毎年指摘してきたように非常勤職員数は増加を続けているのです。

2010年度大田区非常勤職員数は899名でしたが、2015年度は2844名に増加。この時点で職員定数4181人、再雇用491名でした。

職員定数見直しをしても、結局職員の絶対数が不足しているため非常勤職員で補ってきた実態が見えます。特に非常勤職員であっても処遇が一律ではないなどの課題もあり、行き過ぎた非常勤化はワーキングプアにもつながります。更に様々な事務が移管されているため、一人が担当する仕事量は絶対的に増え、それは残業時間に反映されます。これをどう改善していくのか。職員定数基本計画によれば、平成30年度からは現員数が職員定数を上回ることが既に指摘され、職員定数をこれまでのように縮減することは、首長にとっても責任が重大です。条例で定められた職員定数と現員数の関係について「普通地方公共団体の長が定数条例で定められた定数を超えて職員を任命した場合は、たとえ、予算の範囲内であっても、違法な任命といわざるを得ない」と指摘されており、職員定数の改善は急務です。

さて、補助金の増加が著しいのです。負担金や分担金、補助金の2015年度決算額は242億円余でしたが、その中で補助金額は実に188億円余でした。補助金額は2009年度86億円でしたが、2010年度は142億円、そして2015年度188億円と増加を続けており検証が必要です。

大田区では補助金適正化方針を示しましたが、私は補助金の要綱も重要だと考えます。要綱は条例と異なり議会の議決が不要のため、いつ、どのような内容で、どれだけの金額が改定されているかわかりません。

かつて、ものづくり工場立地助成事業実施要綱で一挙に補助金額の引き上げが行われていました。工場アパートにも補助を行うため要綱第11条に基盤施設整備が追加され、助成額を限度額1000万円から一挙に5億円まで引き上げていました。その後、東糀谷6丁目工場アパートの借り上げのため補助金4億円が交付され、この時に初めて要綱が改定されていたことを知ったのです。要綱が改定されることは多々あるかと思いますが、補助金が増大する中で議会の議決が不要な要綱についても改めてしっかりと見ていかなければと感じました。 

今、本当に経済状況が厳しく、中小企業の数も減っています。だからこそ区民の生活を支える政策が重要であり、増え続けている一過性のイベントは見直しが必要です。大田区では今年度から子どもの貧困対策に力を入れていますが、全ての子どもが安心して学び暮らせる自治体でありたいものです。そのためにも職員の育成が要であり、人材育成に取り組み71万区民を支えるきめ細かな大田区政にしていきたいものです。

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