航空機騒音の現状測定を!

2018.04.29

戦後の経済成長の陰で公害が社会問題になり、大田区でも工場の操業が課題になり1967年の平和島および昭和島の埋立をはじめ、京浜島・城南島など次々埋立てが続き、大田の中小企業が工業専用地域へ移転し操業を続けてきました。

1993年地球規模の環境対策を求め環境基本法が成立し、その中で人間の健康または生活環境に係る被害が生ずる「大気汚染・水質の汚濁・土壌の汚染・騒音・振動・地盤沈下及び悪臭」の7公害が規定されました。

工業専用地域は、騒音規制法や振動規制法の規制対象外地域ですが、そこで働く従業員や敷地外への被害を防止するため大田区長は各事業者、或いは組合と環境保全に関する協定書を取り交わしています。

例えば「屋外で公害を発生させる作業をしない。」「低公害車の割合を排出ガス75%低減レベルの自動車に換算して5%以上とする」など自主目標値を決めています。協定は行政指導と似ていますが、行政指導と異なる点は「合意した所定の行為の継続」が求められることです。現在大田区と協定を結んでいる組合は31組合、事業所は132です。

城南島で操業を続けるある会社の協定書によれば、ISO14001に準じ公害防止管理に取り組み、「工場で使用する機械は低騒音型機械を使用する。建物は騒音を低減させる構造とする」など協定に盛り込み努力をしています。しかし上空では飛行機が飛んでいます。この時期、南風でB滑走路に着陸するため城南島上空を通過しますが、ある工場を訪れたとき、会社の中でさえ会話が聞こえませんでした。

昨年12月、国土交通省所有E170小型機航空機で、大師地区上空で想定しているB滑走路西向きの体感飛行をしたところ、小型機で85デシベルも測定されたそうです。大田区上空は既に飛行しているのですから、まずは現状把握のため国が定める測定方法である短期測定連続7日間を城南島で実施するよう求めました。

大田区環境保全課も努力していることは理解しているが、各社も大田区長と環境保全協定を結び努力しています。

私は、環境保全課から騒音測定器を借りて夜間の飛行機騒音値を測定をしました。直近の3月13日夜6時台、風は南南西で風速は5.9メートルパーセコンドでした。ほぼ2分おきに飛来しJAL322便・福岡発羽田着の城南島上空を6時50分頃に通過した飛行機は90.7デシベルでした。更に着陸時の逆噴射の音はもっとひどく、南風の運用比率は40%です。

今後新飛行ルートによるB滑走路西向き飛行の影響は大田区民が暮らしている市街地に及び、飛行機の噴射を市街地に向けるのです。区は様々な状況に対処するデータを持たなくてはいけない。

京浜島が完成したとき、当時の知事が「東洋一の中小企業工業団地だ」と推奨し、飛行機の影響は受けないと説明し各企業は移転したが、その後新A滑走路を5度ずらした騒音影響が多大になり訴訟が始まり、上空を飛行しないと和解に至りました。

昭和58年12月の環境影響評価書では「京浜島は航空機騒音に係る環境基準の適用を受けない地域だが、将来は75Wecpnl以下となると予測され、航空機騒音は著しく改善される」と書いていたのです。更に昭和59年9月7日の財団法人航空公害防止協会主催の評議委員会において新C滑走路完成後は原則として飛行しないと明記したのです。それでもあの当時、国は京浜島飛行経路の地図を作りどこの会社の上空を飛ぶか具体的に示したが、今は教室型説明会すら行わない。鉄工団地も騒音・振動の影響で仕事が中断するため必死で自分たちでもこの地図を作って訴えていました。

大田区のものづくりを担ってきた工場がどんどん減少していく現在、せめて現在必死に操業を続けている企業を守るのが大田区の責務であり、現状を把握し、いつどんなことがあっても根拠となるデータを持つことがトップの仕事ではないでしょうか。

試験飛行は勿論ですが、今現在飛行しているルートであれば大田区ですぐできることです。

国の検査飛行を待つのではなく、自治体として区民の生活、中小企業の仕事を守る判断をするよう質問しました。

大田区では現在区内3か所で年間、24時間測定を実施。更に毎年12月に短期測定を5か所で実施。空港近接地の住環境への騒音影響把握のため短期測定を4か所で2018年度も実施しますが、城南島など既にルートになっている地域の測定も実施し、データを持つよう諦めず働きかけていきます。

日中、誘導灯からB滑走路へ着陸を進める飛行機。

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