3期12年の任期終盤に提案された「大田区長の在任期間に関する条例」の廃止議案?! 反対しました!

2018.12.17

本年最後の議会2日目に「大田区長の在任期間に関する条例を廃止する条例」が上程されました。
本来、区民に周知するため事前に条例案を区民に示すべきです。
議会最終日の12月7日、反対討論を行いました。

12月1日現在、729731人の大田区民がいます。その首長である松原大田区長。大きな権限を持つ立場にあり、初当選のおりに区民に約束した3期12年の公約をわざわざ条例にしたいと議会の議決を求めました。
その理由が前区長の「多選の弊害」でした。来年4月でその任期を終えようという矢先に「4期目も挑戦したいため条例は廃止にしたい」と提案されたのです。

平成19年、2007年に初当選した松原区長が、3期12年という「大田区長の在任期間に関する条例」の上程の時、「選挙に際して公約として掲げ、区民に対する約束の履行を担保するために条例を制定する。」と条例の意義を説明していました。

更に多選自粛の宣言にとどめるのではなく「議会の決定をいただく条例という形をとることによって、確定的にこれを定めることができる。」と単なる宣言ではなく議会の議決を求め、確定的に定めることこだわりました。それはまさに3期12年で任期を全うするということでした。

私は勿論その条例に反対しました。区長の選出、任期はあくまで大田区民、有権者にゆだねるべきであり、条例で担保すべきではないからです。更に条例は、一個人を限定するためではなく、広く区民のためにこそ制定すべきだからです。

かつて条例制定に反対した立場からすれば、「今般の条例廃止に賛成」というのが筋なのかもしれません。
しかし、区長は「3期12年の公約と条例」を廃止して4期目をめざすのであり、ご自身で本人に限定した条例を提案され議会に議決まで求めたことを考えれば、単なる廃止ではないのです。

かつて条例を提案されたとき、自民党の方は討論で「本条例案は自粛条例案ではありますが、実質的には多選制限と同様の効果を及ぼすと考えます。」と述べ、
更に「区長は付則の中でみずからにその自粛の効力を限定し、提案されましたことは、現況の中でのご判断としては大変すばらしいものである」と述べていたように、自分に限定した3期12年でした。

あの当時、法律上の課題から多選禁止ではなく自粛、努力義務という位置づけで条例を定める自治体がありました。それは多選禁止が法律上許されているわけではなかったからです。
大田区の条例においても、第2条の条文中に「努めるものとする」と努力規定のような表現が盛り込まれ、更に付則で「本条例は平成19年10月1日現在区長の職にある者」と規定しました。
前区長の弊害という言葉で自ら多選を戒め、議会の議決、条例という形で強い決意表明をしていたのです。

条例は、その条例制定の趣旨が大変重要であり、日常的に私たち議員は区長が提案する議案の趣旨説明等を審査し賛否を表明しています。それは区民に対し重い責任も併せ持ち、条例の議決によって例えば国民保険料や利用料が課され、納めなければ区民は督促され、時には保険証も使用できないのです。
しかし、区長がご自身で発議した条例は、ご自身が守りさえすれば良いのであり、区民への公約を守りたいという願いがかないます。

更に区民には条例を簡単に廃止できる権限はありませんが、区長が条例の廃止提案ができる権限は非常に大きく、多選弊害を訴えておられた区長ご自身のあり方として本当にそれでいいのでしょうか。

区長は代表質問での答弁で「これまで区政にお力添えをいただいて多くの区民のみなさまからも私に対してここで立ち止まるべきではないとの声をいただいております」と述べ、「引き続き区政に対し責任を果たすべきとのおもいに立ち至りました。」とその決意を語っていました。しかし、大田区民がいて大田区がある限り誰が首長であっても立ち止まることが許されないのが行政の仕事であり責務です。
また、3期12年という条例を知っている区民は、その言葉を信じて見守っています。

前政権の多選の弊害をあれほど述べながら、4期目に向け条例を廃止するというお立場では、今後区民に対して何を守って欲しいと訴えるのか。

私も共に大田区政に関わらせていただいた約12年の歳月で、区長の中国残留孤児への政策など大田区ならではの政策評価もありますが、今般の3期12年の在任期間の廃止条例案は、別次元の課題であり反対しました。

今年も間もなく終わろうとしていますが、子どもが地域のまんなかでのびのびと暮らせる大田区でありたいものです。

 

 

| 議会・活動報告 |